理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.390

流行語大賞2020

DRkobayashi

年末から来年に向けて新型コロナの東京での感染者数は、淡い期待も込めた私の予想でダラダラと100人~200人程度を維持しながら推移していくのではないかと思っておりましたが、どうもその期待は甘かったようでございます。

これはやはりGo To ナンチャラの影響なのか明らかな検証は出来てはおりませんが、確実に全国的に感染が拡大しております。特に北海道は顕著であり、離島の礼文島でクラスターの発生なんて、もうこれはどう考えても島の外から持ち込まれたに違いないとしか言いようがありません。だってウイルスが勝手に海を泳いで島へGo Toするわけがありませんからね。

欧米では連日万人単位で感染者が増えておりますが、それって1日に一体何万件のPCR検査を行っているのでしょう?これってもし都内だけでも何万件の検査を実施したら、おそらく何千人というレベルの新規感染患者が炙り出されるのではないかと思うのは私だけでしょうか?

そうなると隔離するためのホテルや入院ベッドの確保が困難になり、間違いなく大混乱に陥ってしまうので、検査数を出来るだけコントロールして陽性患者が爆発的に増加するような報告に敢えてしないように調整しているのでは?と勘ぐったりもしてしまいます。

あとは来年にどうしてもオリンピックを開催したい連中からすれば、ここで欧米並みの爆発的な感染者数を出してしまうと、これはもう確実に開催が不可能になってしまうから、そこだけは感染者数をコントロールして死守しているのではと、これまた勝手に勘ぐっております。

前々回のこのコラムで予想をさせて頂きました今年の流行語大賞のノミネートに『ニューノーマル』はちゃんと選出されました。そして30の全ノミネートのうち、やはり約半分は新型コロナ絡みと言える言葉が列挙されております。それでもって大賞がコロナとは全く関係ない『鬼滅の刃』になったら、もう本当に今年は一体なんだったんだぁぁぁ、って事になりますよね。

そしてこれもこのコラムで一番心配をしておりました我が国における自殺者数が残念なことに増えているようです。昨年と比較しましても7月までは同じ位か少ない数で推移していたのが、8月、9月と昨年を大幅に上回り、先月の10月は2153人と前年同期に比較しても39.9%増加し、1ヶ月で2000人を超えるのは2年7ヶ月ぶりだそうです。

我が国では自殺者は例年3月~5月に比較的多くなり、年末に向けて減って行く傾向が認められていましたが、今年は8月から増え始めて今のところ10月が最高という事になり、明らかにこれは今回の新型コロナの影響があるものと推測されます。

ところで皆さんは厚労省の出す自殺者数と、警察庁の出す自殺者数に違いがあった事をご存知だったでしょうか?お恥ずかしながら私も今回のこのコラム執筆にあたり初めてその違いをキチンと知る事なりましたのでご説明をさせて頂きます。

まず調査対象の違いとして、厚労省は人口動態統計に基づきますので、日本における日本人のみを対象とします。一方警察庁の自殺統計では総人口(日本における外国人も含む)を対象としているそうなのです。

次に調査時点の違いとして、厚労省は住所地を基にして死亡時点で計上するのですが、警察庁は発見地を基に自殺死体発見時点で計上しているそうです。

最後に事務手続き上の違いもあるそうで、厚労省は自殺、他殺、あるいは事故死のいずれか不明の時は自殺以外で処理をして、死亡診断書等について作成者から自殺の旨訂正報告がない場合は自殺には計上しない。一方警察庁は捜査等により自殺と判明した時点で自殺統計原票を作成して自殺と計上しているようです。

そうなりますと昭和53年から統計を取り初めた警視庁の自殺統計では平成15年に自殺者が最多の34427人となりましたが、厚労省の人口動態統計による自殺者数はその年は32109人と2000人以上の差が出ており、年によって総数は勿論のこと男女間でもかなりの違いが認められていました。

そこで最近報告しているデーターとしては、どうも厚労省が警察庁に歩み寄った形で、警察庁の自殺統計を使って共同の報告の形にしているようです。まあそれはそうですよね、国がオフィシャルに出す自殺者の数が、報告する機関によって異なっているなんて全くナンセンスなお話ですから。

これも最近聞いた話ですが、飲食店のテナントがお店の退去をビルのオーナーに申し出るのに、一般的な規約としては『半年前』に申し出る事が普通なのだそうです。我が国においてコロナ禍で多くの飲食店が壊滅的な打撃を受けてしまったのが5月~6月あたりだとすると、この時期に苦渋の思いで閉店を決断しても撤退が出来るのが半年後なら、ちょうどこの年末あたりが契約解除という事になります。

年明けに「ここのお店はお正月休みがえらく長いな~」と思っていたら、お正月だけでなく永久にお休みになってしまった店舗が都心には増えてしまうのではないかと危惧いたします。勿論そこには失業、失職、借金返済苦等が付いて回りますから、先述から心配をしている事例が増えてしまう可能性は否めません。

コロナで直接的に病死となる事と、コロナで間接的に自らの命を絶ってしまう事と、人の命において、人によっての重い軽いは当然ございません。お一人お一人のかけがえのない大切な命であります。

だからこそ、この2つをちゃんと守る事が出来る政策や法改正、そして対峙可能な医療体制を少しでも早く確立させることが必要なのだとしみじみ思う2020年晩秋でありました。

 

 

流行語大賞は『アベノマスク』に決まって、今となっては既にご隠居されたお暇にされている安倍前首相が、まさにそれを装着して表彰式に登場すれば、マスコミは大喜びでしょうけど・・・、まあ100%不可能ですよね。

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