理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.009

日常生活でのバランス

日々の診療のなかで患者さんから良く尋ねられる質問に、どれくらい睡眠をとればいいのですか?何をどれ位食べたらいいですか?といった日常生活の基本的な部分での質問を多く受けることがあります。私はその都度、「きっちりこれをこれだけと決めるのではなく、その時その時に応じた自分の“バランス感覚”を大事にしてください」とお答えしています。

以前、某総合病院の皮膚科部長をされていた先生から「皮膚病の状態が良くなったり悪くなったりには、必ず日常生活上における何かのバランスが関連していることが多い」と言われたことがあります。「水虫やアトピーは特に顕著だね!特に水虫は生活上のお金の問題との関連が深い!」とも力説されておられました(笑)。総じて言ってしまえば以前より小生の言う“病は気から”の発展系かとも思いますが、ここでも最も大切なことは「バランス」ということだと思います。体にとって必要なものは当然しっかり摂る必要がありますが、摂りすぎてしまえば体に対して逆に有害となる物もあります。(例えばビタミンの中にもありますからご注意ください。A,D,E,Kはその類です)

洗髪ひとつをとっても、“毛穴に詰まった皮脂が抜け毛の原因である”といった話が一人歩きをして拡大解釈をされてしまい、それこそ親の敵とばかりに渾身の力でシャンプーをしてしまう人も多く見受けます。結果として、こすりすぎや皮脂の取りすぎによる頭皮のトラブルや同時に髪そのものをも傷める、といったことから逆に自分で自分の首を絞める結果になるわけですね。もし本当に皮脂の詰まった状況が抜け毛の全ての原因であるならば、クリニックの近所でお見かけする新宿駅周辺のホームレスの人達全員の頭は“波平さん”になっていないといけません。確かに我々も脂漏性皮膚炎が薄毛の原因になっていると思われる症例を、以外に多くの人達に発見する機会が最近多いように感じています。これらの原因も食生活の欧米化に伴う現象のようにも思っています。つまり昔ながらの日本人的な古き良き時代の食生活のバランスが崩れてきたからでしょうか?

ホームレスの人達の中には、それこそレゲエ・ミュージシャンと見紛うばかりの髪型(ミュージシャンは意図的にそうしていますが、彼らは自然となってしまったわけですが・・・)の人もいます。誤解を恐れずに言えば、彼らは、社会を捨て、家族と離れ、仕事を辞め、好きな時に寝て、好きな時に食べて・・・、ひょっとすると現在の我が国で最もストレスのない、つまり「バランスのとれた」人達なのかもしれません。

えっ、私ですか?家庭内における家族間の力関係のバランスの維持が精一杯の日々です。

フゥ〜〜〜〜。

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