理事長の呟き
〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜
Vol.59
今年もいよいよ残すところ3カ月になってしまいました。そして今年の9月は台風の発生数が歴史的に少なかったそうなのです。それって例年8月には台風があまりやってこないものが、通常の9月のような陽気が今月にずれ込んでしまい、丸々1ヵ月遅れてこれから季節外れの台風がどんどんやって来るのではないかと勝手に危惧をするのですが、コラム読者の皆様に於かれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか?
10月の初日に多くの企業が来年度入社予定の方々の内定式というものを行っているようでございます。まあこれも全国一斉に行う事で、他で内定をもらっているところへバックレる奴をあぶり出すという効果があるわけで、新入予定社員にはもうこれから他に逃げたりできないように、圧をかけるためにやっているような節もあるような、ないような・・・。
実は我がクリニックグループも今年度から4月より新卒の方々を採用するようになりまして、今年は10月2日(1日が日曜日であったため)に創業以来2回目の内定式なるものを執り行いました。そこでクリニックグループを代表しまして、一言挨拶をするように指示されるのですが、これって半年後にまた同じメンバーに入社式で同じような話をしなくてはならず、正直話すネタに行き詰まりを痛切してしまう行事なのでございます。
そこで記銘力の低下を日頃より家族に指摘されておりますため、来年の4月に同じ話をしてしまわないように備忘録として今年の内定式のお話を残しておきます。
始まり、始まり~~。
本日は来年新年度に入社して頂ける皆様の“アレ”という事でお集まりいただきました。本物の“アレ”は来年の4月ですから、本日は“仮アレ”と言ったとこではないでしょうか。今日のこの場に至るまで、ご自身の進路に向けては色々と思い悩まれたかもしれません。そして沢山の企業のなかからこうして我々のグループを選択して頂いたご縁で、来年の4月からは同じ職場で一緒に働いていただくことになります。
とりあえずはまず3月にキチンと母校を卒業して頂かねければなりませんが、余裕のある方は学生時代最後の残された期間を有意義に楽しく過ごしてください。ここにいらっしゃる多くの皆さんは大学入学当時からコロナ禍に突入してしまい、貴重な学生生活の多くの時間を新型コロナで正直ズタズタにされてしまった思い出ばかりが残っておられるかもしれません。
あれもしておきたかった、ここに行ってみたかった、本当に後ろ髪を引かれる思いで学生生活を終えられるかもしれませんが、しかしここで後ろ向きになられても決して良いことはありません。社会人になるための準備と用意を万全しておいて頂き、来年4月にまたお会いできる日を我々も心待ちに致しております。
そして社会人になってそのフィールドに足を踏み入れた途端に今度は“ソレ”何ですか?という疑問に多々ぶち当たることと思います。そしてその“ソレ”に対して自分自身で最後は社会人としての責任をもって解決していかねばならないのです。全て自分一人だけでやり遂げる必要はありませんので、職場の先輩方や今一緒にいる同期と力を合わせて解決していってください。
そしてその解決方法は色々ある“ドレ”の中に必ずあるはずなのです。おそらく当分の間はその“ドレ”の数の多さに困惑して悩んだり、ストレスを感じたりする事でしょう。しかし数多ある“ドレ”に対しても経験を積んで自信をつけていくことで自然に“ドレ”の数が減ってくることに気が付くはずです。
そして最後に自分自身で責任をもって“コレ”という答えを導き出して、その後の沢山の仕事をこなしていってください。そこで大切なことは“コレ”という答えを得るためには、その仕事に対してポジティブな感性を維持しつつ、かつ冷静で客観的に自分や物事を俯瞰することの出来る目と、ここだけは何が何でも譲れないといった情熱や、自信をもって導き出した主観的な部分をバランスよく持ち続けることが大切です。
入社早々“コレ”の結果を増やしていく前から、早速ビズリーチに登録しておくのも悪いとは言いませんが、少しでも頑張って粘り強く続けて進んで行くことで初めて見える素晴らしい景色もありますから、心身共に健康を維持しながら当面は一緒に“コレ”の数を増やしていきましょう。実は私もビズリーチに過日より登録しておりますが、さすがに還暦を過ぎていては殆どオファーが来ておりません。
唯一大手美容クリニックグループから25年目の実績と治療ノウハウをまる抱えで〇億▲千万円の年俸で打診がありましたが、来年の去就が問われる大谷選手の足元にも及ばず、今発売中のオータムジャンボ宝くじの1等賞金にも至りませんでしたので体よくお断りしました。というのも正直私自身今の職場で四半世紀頑張ったつもりですが、まだ“コレ”を確実につかみ取れたという実感がないからであります。つきましては来年4月から皆さんと一緒に、本物の確固たる“コレ”を見つけられるよう切磋琢磨して行きましょう!!
以上が前日考えた原稿であったわけですが、当日本番に多くの方々を前にいざ話を始めますと、一言一句全く間違いなくは話せたか言えば、これは家族の指摘通り記銘力に問題ありだと痛切致しましたので、ビズリーチによる俳優業への転職はキッパリと諦める事をここに宣言いたします(泣)。
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