理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.041

『ASD』

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このコラムでもちょくちょく登場してくれております、1年365日、1日24時間、文句も言わず、愚痴もこぼさず、黙って休まず働き続ける我が家で一番の働き者と言えば、勿論私・・・でもなく、妻・・・でもなく、加湿も除湿も可能な空気清浄機君です。

彼は年中空気清浄を行いながらお部屋の湿度に応じて加湿か除湿をほぼ連日行っているのですが、春と秋のほんの短い期間にだけ空気清浄機能のみで稼働する期間があることは以前のコラムでも書かせて頂きました。

その空気清浄機能のみの稼働期間がやって来るのが今年はいつもよりも遅く、先日やっと空気清浄機能だけになって(静かに)働いてくれるようになったと思いきや、今年のこの時季の異様な寒暖差で、再び除湿機能を発揮しだしたりしておりまして、例年になく落ち着かない日々を彼は送っているのであります。

そんな小林家におきまして、前回のコラムにも登場しましたお風呂のリフォームも(浴室乾燥機の設置が出来ていない事以外は)何とか無事に完成いたしました。各種工事の方々のご尽力により、自宅で入浴不可能であった期間も2日間で済みました。そして完成した真新しいお風呂ですが、それはもう大変気持ちよく入浴出来て、この十数年でお風呂の機能や材質がここまで進歩していたのかと、技術革新には頭が下がる思いで連日ゆったりと湯船に浸からせて頂いております。

細かい機能や変更点は書き出すと長くなりますので、割愛させて頂きますがどうしてもという方がいらっしゃいましたら、私までご一報いただいてここはおひとつ是非最新鋭のバスタブに入浴にいらしてください(笑)。と言った冗談はさておき、今回のテーマに関してお話を進めさせていただきましょう。

皆さんは『自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)』という疾患を御存知でしょうか?実はこの夏休みに小林家でどっぷりとはまってしまった韓流ドラマに「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」というものがございまして、この主人公の弁護士役の女性が自閉症スペクトラム症であるという設定でドラマが進んで行くストーリーなのであります。

ASDについての解説を行うとなると、これまたこのコラム1回分に収めることは不可能ですので、詳細につきましては申し訳ございませんが皆様個々でググってみてください。そこで実はもう一つのキーワードがありまして、『サヴァン症候群』というものであります。こちらは簡単に説明をさせて頂きますと、ASDの方の中にある特定の分野の記憶力、芸術、計算などに非常に秀でた高い能力を有する人がこの診断となるのでございます。

その昔の映画で言えば『レインマン』のダスティン・ホフマンが演じた役が正にそれでございました。そして今回のウ・ヨンウ弁護士がそのASDでサヴァン症候群というお話なのであります。私も精神科医を30年以上生業としてはおりますが、小児精神医療が専門ではないこともあるとはいえ、実際の臨床現場でこのサヴァン症候群のケースに巡り合わせた経験はございません。とは言うものの精神科医の端くれですのでASDの臨床症状などは一般の方よりは理解できているとは思います。

そのあたりを踏まえてこの「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」を観ていると、主演女優さんのASDとサヴァン症候群の演技がまあ本当に秀逸でして、最後まで非常に面白く観ることが出来た作品でした。勿論演技なのは分かっていますが、これは主人公を演じた女優さんの才能(演技力)と、このドラマの演出家が本当にこの疾患の事を勉強されて出来上がったのであろうとつくづく感心をした次第でございます。Netflixをご契約中でまだご覧になっていらっしゃらない方にはお勧めの韓流ドラマと言えましょう。

そこで我が国でも偶然これに近いお話がありまして、皆さんはアメリカのブランドで主に革製品を扱う『COACH』という名前を御存知でしょうか?男女を問わず実際に何某かのアイテムを所持しておられたり、以前に使用されたりしたことのある方も多いのではないかと思います。そのCOACHにそっくり、と言ってもいわゆるfake的なパチモノではなくてウイットとユーモアに富んだ商品が我が国に登場したのです。

その名も『高知』!!(https://kochi.fashionstore.jp)

COACHが得意とする商品にお財布がございますが、ここではそのブランドロゴを『高知』という文字にアレンジした商品を販売しているのです。これは高知在住の中島さんという方が立ち上げられたブランドだそうですが、これが完成するまでの彼の生き様がまさにウ・ヨンウ弁護士なのであります。

私は直接この方を存じ上げてはおりませんので、精神科医として勝手に診断をすることは失礼になりますが、報道による彼の生い立ちが事実であるのであれば、ある意味ASDにおけるサヴァン症候群と言っても良いのではないかと思うのです。現在我が国におけるASDは100人に1人とも50人に1人とも言われています。ASDの方には周囲のちゃんとした理解や協力がないと日常生活が送り辛いものです。

それでなくても昨今における協調性の欠如や他人を思いやる気持ちの希薄さが問題視されている現状では、ASDの皆さんが個々の能力をしっかりと発揮できる場が益々窮屈になって行くような気がしてなりません。コロナ禍において色々なことが今後様変わりしそうな教育現場において、少子となっている今だからこそより1人1人のoriginalityをしっかりと皆が理解してあげて、そこから生まれてきそうな芽を摘むのではなく、しっかりと育て上げる教育をこれからは施してほしいと願うばかりでございます。

 

 

ここにきて政府は健康保険証やら運転免許証やらを強引に紐づけして、何が何でもマイナンバーカードを国民全員に所持させたくて右往左往しておりますが、取り敢えず霞が関の公務員と永田町の代議士の現在の所持率を明らかにしてから話をしてほしいものですよね。

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