理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.73

『シンジョウ』

ブログメインタイトル

大方の予想通りの残暑が続き、迷走するウスノロ台風に様々な予定変更を多くの方々が余儀なくされた8月も終わってしまいました。まだ暫くはこのような台風の接近に、不安な日々がやってきそうな9月でございます。コラム読者の皆様におかれましては、突然出現する線状降水帯による“記録的短時間大雨情報”に遭遇されることなく、ご安全にお過ごし頂けたらと願うばかりでございます。

身びいきの我が国のマスコミからは『誤審ピック』と揶揄されておりましたオリンピックもパラリンピックへと競技が移り、前回のコラムでこちらが勝手に行く末を案じておりました13年間連れ添ったバトミントンカップルは、この度コンビを解消してまた別の方とペアを組んで競技を継続される発表とほぼ同じくして、両者が時間差でそれぞれの結婚を報告されるという、当方が全く予期せぬ結果となってしまいましたが、取り敢えずはおめでとうございました。

岸田さんが辞めると言ったところ、過去に例をみないほどの人達が自民党の総裁選に名乗りを上げて来ており、これはつまるところ国会議員になるということは、皆さんいつかどこかで総理総裁になることを目指しておられるのかと思うと、正直びっくりしている次第でございます。医者になって大学の医局に入ったら、全ての医局員が教授を目指してはいないと思いますが、国会議員はそうでもないみたいです。そして誰かの推薦人になるということは、この人について行って勝ち馬に乗ることが出来れば、自分も大臣になって入閣できるかもという下心を意味すると言っても過言ではないのでしょう。

令和の米騒動も「備蓄米を全て放出しろ!」なんて誰も言っていないのに、農林水産大臣は頑なに1粒たりとも出さないとお言い張っております。うまく調整が効かずに放出しすぎると、今度はコメの価格が下がってしまい、新米価格にも影響が出たら近々あるかもしれない衆議院総選挙で、お米の生産者からの票を減らしてしまうかもしれないとビビっているのではないかと勘ぐっておりますが・・・。

閑話休題。

さて今回のコラムのタイトルのお話です。日本ハムファイターズの監督に就任以来、何かと話題性はあったものの、当初の2シーズンはぶっちぎりの最下位に沈んでいたのですが、3年目の今シーズンは現在のところ2位に躍進している『新庄』監督のお話ではございません。海老をすり身にして固めたものをお椀に入れてお出汁とともに頂戴する・・・、それは真薯(しんじょ)でシンジョウではございません。では何かと申しますと、漢字で表すと『信条』と書くのでしょうか・・・。

前回のコラムで医学生の卒後の初期研修先を決めるために、一般の学生さんの就活にあたる会社訪問のようなものを、病院見学と称して医学部の5年生が夏休みに行っているお話をいたしました。実はこれ小生の娘が今夏に行っておりまして、自分が興味のある大学病院や総合病院をせっせと訪ねていたのでございます。

父親としては最近少なくなりつつある親子の会話の一環として、訪問先の病院や実際に勤務している研修医の印象や、見学に来ていた他大学の学生の雰囲気等はどうであったかという話を興味本位で聞いているのですが、やはり現状としては首都圏の病院での研修を希望して、全国津々浦々の地方から医学生がやってきているようでございます。やはり地方には若い医者は勤務したがらないようですね。

もちろん研修先のプログラムも病院によって様々であるし、給料や研修医が住む所や使用(利用)できる場所(デスク等)のようなものも異なりますから、知り合いの先輩などがいればこまごまとした情報も得ることが出来るでしょうけど、「一体あなたはどこのどちら様でしょうか?」の状態であれば、これはもう可能な限りのコミュニケーション能力を駆使して周囲の医者やスタッフから情報をかき集める必要があるわけです。

そんな中でとある病院見学から帰宅した娘に、いつものようにどのような感じであったか感想を問うと、

 娘:(この病院で初期研修をすることは)「無いわ~~~」

 私:「それは一体何がダメだったの?」

 娘:「ここはチョット私の信条に反する~~~」

私としては『信条』という予想外の言葉を使った全く予期せぬ娘の回答にビックリしてしまい、なんでまたその信条に反するようなことがあったのかを根掘り葉掘り聞いたわけです。ここで詳細なことを申し上げると、どこの病院のことを言っているのか同定できてしまうのも差し障りがありますので、ざっくりとご説明をさせていただきます。

どうやらその病院で行われている特別な病棟の医療に関して、研修医も担当をするようなのですが、そのシステムが彼女の逆鱗に触れてしまったようで、結果このような返答を生んでしまったみたいなのです。確かにそのシステムは娘からの話を聞いただけでは、私も「う~~ん、それはちょっといかがなものでしょうかね~~~?」と首をかしげたくなるような内容でしたが、一方的な娘からの情報なので何とも言えない部分もございます。

ただ今回正直私がびっくりしたのは、自分が将来医師として働くかもしれない病院に行って、たった1日だけですが話を聞いて、医療現場を垣間見てきて、彼女の人生の岐路におけるひとつの決断を、きちんと本人の口から『信条』という単語まで用いて発せられたことだったのです。親が気付かぬうちに、いつの間にか娘は彼女なりの成長をしているものなのねと痛感させられた2024年夏の終わりでございました。

 

 

おそらく今現在世界中ではかなりの数の犬が、『ボールの横にお座りをさせられて、そのまま待て!の状態から、離れていったご主人様のところに、合図とともにそのボールをくわえて走って来る』という芸を必死で仕込まれているものと思われます。因みに我が家は飼い主もワンコも世界のスーパースターのパフォーマンスには程遠いようでございます(泣)。

新CM公開中! 薄毛治療を相談する
WEB予約

ご予約/お問合せ

頭髪治療・
メンズヘルス