理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.72

『盛夏2024』

ブログメインタイトル

我が国ではこの時季になると必ずどこかで数日間で例年の数ヶ月分の降雨量を記録してしまい、とんでもない被災に遭ってしまう方々にお悔やみの言葉を毎年述べなくてはならなくなっております。この度の秋田県や山形県の一部地域の皆様には雨が止んだらこの酷暑の中でございますが、1日も早い復興と心身の立ち直りを心よりお祈り申し上げます。

早いもので7月が終わって8月になっております。先月はこのコラムでも予想していた通りに都知事選では小池のおばさまの3選が決まりました。アメリカではAIゆりこならぬAIジョー(・バイデン)がうまく作成できなかったからなのか、兵庫の県知事のように頑なに辞めないと言い張っていたことすら覚えていないのか、バイデン大統領が突然ハリス副大統領に選挙戦を譲ってしまいました。譲ったことも既に忘れていたりして(笑)。

その昔私が幼少時代に大人気であった、ちばてつや氏の漫画で『ハリスの旋風(かぜ)』というものがありました。「現職のバイデンよりもハリスの方が戦いやすい」と言っていたトランプさんですが、そのハリス旋風が想像以上に吹き荒れてきたせいか、バイデン氏に多かった失言がトランプ氏に目立つようになり、“またトラ”、 “確トラ”、とまで言われてきた雲行きに何やら暗雲が立ち込めだしております。果たして11月にはどのような結果となるのか、来月に行われそうな自民党総裁選とは比べ物にならない世界の流れを大きく変えてしまう選挙であります。

“アパホテル”レベルの大きさの部屋が1泊10万円以上して、しかも7連泊以上の予約でないと受け付けないとか噂されていたパリでのオリンピックも始まっております。開会式当日にTGVの運航を遮断させるような鉄道施設へのテロともいえる攻撃に、開催期間中はどうなるのやらと他国のこととはいえ心配しておりましたが、このコラム執筆中までには今のところ大きな事件は発生していないようですが・・・。

その我が日本選手団の現地での活躍でございますが、メダルを確実視されていた選手(チーム)の早々の敗退や、全くノーマークであった選手(チーム)の活躍もあり、やはり勝負事はふたを開けて最後までやってみないとわからないものでございます。既に戦い終えた選手の皆さんにはお疲れ様ですし、これから出場する選手の皆さんには健闘をお祈り申し上げます。それにしてもパリとの時差で、観戦する方は連日の寝不足に疲労困憊状態であります。

我々が学生時代の夏休みといえば、東日本と西日本に分かれて開催される医科学生体育大会に向けての合宿や、本大会で繰り広げられる試合や競技でほぼ費やされていたものですが、最近の学生(5,6年生)は卒業後に希望する研修先の会社訪問ならぬ病院見学に奔走しなくてはならないようです。ご存じの方もおられるかもしれませんが、医学生は卒業して医師国家試験に合格したら2年間は初期研修を受けなくてはなりません。その初期研修をどこの病院で行うかを受け入れ準備のある病院とのマッチングを実施して、相思相愛となればその施設で2年間研修ができるシステムが20年前に開始されたのであります。

当然我々の時代にはそんなものは実施されているわけもなく、多くの場合が自分の卒業した大学の病院か、あとは将来自分の実家の病院や医院を継がねばならない十字架を背負った者は早めに地元に戻って、その近くの大学病院で研修をするか、あとはどうしてもその大学で将来的にも働きたいと希望して他大学の病院へ出向くかのほぼ3択でした。それが今では全国の多くの総合病院でも研修医を受け入れるようになり、良く言えば研修医にとって選択の幅が広がったと言えるのかもしれませんが、そうなると人気のある病院とそうでない病院との間に格差が生じて、募集人数を大幅に割り込んでしまう病院(地方の大学病院に多いのが現状)が生じているのです。

百歩譲って地方の大学を卒業して都会の病院で研修をしても、彼らが再びその地方の大学に戻れば問題はないのですが、これが戻らなくなっているから「地方に医者がいない、足らない」と騒がれている元凶なのです。東北の某大学病院は今年度研修医が1名という状態であります。その地域の先端医療を担う大学病院に研修医がたった1人なんて、そりゃ~大学の医局も崩壊してしまいますし、そこから地方病院に医師を派遣できなければ地域の市民病院や町立病院は立ち行かなくなりますよね~。

その昔この研修医システムが開始された直後に、高校の同窓会で久しぶりに会った医系技官(医者になってから厚労省に就職した技術系行政官)になっていた同級生に、「こんなパンドラの箱を開けるようなことをしたら地方の医療が絶対に衰退するのに!!」と私は迫ったのですが、彼は「絶対にそのようなことは起こりえない!!」と木で鼻をくくるような顔で突っぱねられました。先日また久しぶりに現在は某市の保健所長になっている彼に会って、「やっぱりそうなっただろ!!」とその時の件のことを問いただしたら、何の反論もなく苦笑いでかわされてしまいました。

昨今の政治にかかわる問題や医療にかかわる問題などの様々な既成概念を『ぶち壊す!!』とまではいわないまでも、大きく改革することを急いで行わなければ、我が国の将来は決して明るい方向に向かって行けるとは言えないのではないでしょうか。そろそろ夏休み期間に突入された方もいらっしゃるかもしれませんが、今夏もやはり酷暑が続いております。熱中症やぶり返している新型コロナなどにはご注意してご自愛頂きまして、くれぐれもどうぞ良い夏をお過ごしください。

 

 

今回銅メダルを獲得されたバドミントン混合ダブルスのペアのご両人は13年間一緒に戦ってこられたのだとか。この13年間は並大抵の夫婦よりも大変な困難を乗り越えてこられたのだと類推いたしますが、このペアの今後の行く末をバドミントン以外の部分も気にしてしまうのは私だけでしょうか?

新CM公開中! 薄毛治療を相談する
WEB予約

ご予約/お問合せ

頭髪治療・
メンズヘルス