平和ボケ外来

まだまだフッと思い出したように余震も認めておりますし、福島の原発は引き続き予断を許さないような状況です。今年のGWは２日と６日がお休みの人は、ナント10連休になる方もいらっしゃるそうですが、コラム読者の皆様方はお元気に“黄金週間”をお過ごしでございますか？

ちょこっと聞いた話ですが、とある大型量販店でとてつもない量のミネラルウォーターを連日購入する人がいて、あまりに凄い量に販売員が理由を尋ねたところ、その人曰く「入浴に使っている」だとか！

某イタリアンレストランでは「パスタはミネラルウォーターで茹でてくれ」と注文される方も出現しているそうですし、洗濯物は絶対外には干さないご家庭も結構いらっしゃるらしい。

いつも通りにお天気の日には洗濯物は外に干して、水道水（一応浄水器は通してますが・・・）をそのまま沸かしてお茶を一家で飲んでいる小林家と、このあたりの温度差は都内でもかなりあるようです。

当クリニックではAGA治療の患者さんは全員デジカメで写真撮影して、その場でプリントしたものをカルテ保存しているのですが、実はそのプリンターのインクカートリッジが今回の被災で入手困難となったのであります。

現在クリニックに残っているストックでは工場の復興までに底をついてしまうため、国内で購入可能なものがあれば、北は北海道から南は沖縄まで捜しまわったり、我が国から一度輸出した同じ製品を、他国のサイトでインターネット購入して逆輸入を試みたりと、あらゆる策を講じておりますがこんな場末のクリニックにも打撃を被る今回の大震災でした。

当方は『髪』ですが、今回の震災は地域的に『紙』関係が大打撃のようです。紙を大量に使う業界（新聞社、雑誌社）はかなり四苦八苦しているご様子。各社紙面を削ったり、合併号で凌いだりしています。紙と言えばタバコメーカー（特に国産）がフィルターを作れなくなっているらしく、コンビニや駅の売店では売り切れや購入制限があるようです。

アメリカがくしゃみをすれば日本は風邪をひくと昔から言われていましたが、日本が「重症の肺炎」になったらアメリカをはじめ世界はさてどうなるのでしょうか？事の推移を見守らねばなりませんが、あまり呑気なことを言っている暇はありませんよね。

相変わらず外国人（特に中国・韓国）の数は減ったままのようですから、最近そのような方々によって売り上げを堅持していた小売業界や観光業界は閑古鳥が鳴いたままのようですし、ナント風俗関係の外国人女性も一斉に帰国したため、夕方に発行されるちょっとそちら情報にも長けた駅売りの怪しい新聞では、その手の広告が全部消えた期間もあったそうです（笑）。

リーマンショックでは「経済的には百年に1回の大不況なのだから、それなら生きている間にはもうこれほどの状態には出合わない・・・」と慰めていたのが、今回の数百年に1回の大震災で“これほど”どころか、“とんでもない”状況に陥ってしまったと言っても過言ではないでしょう。

ゲームの主導権（政権）を握った途端に相手（自民党）のジョーカーを引き抜いてしまい、そのジョーカーの使い方を全然知らないで右往左往するプレ−ヤー（民主党）といった様相は一体いつまで繰り広げられるのでしょうか？一刻も早いうちに誰かが高らかにゲームオーバーを宣言して、サッサと次の新しい「場」にでも移らない限り、これから益々大変なことになっていきそうな気配です。

私の父親（精神科医でした）は生前に、このクリニックの医療を「平和ボケ外来だぁぁぁ」と評しておりました。確かに今の岩手や宮城の被災地にいらっしゃる、それこそ生活の全てを一瞬にして失われた方々には、正直最も必要とされていない医療と言えるのかもしれません・・・。

それでもこんなクリニックにも来院を希望される方がお一人でもいらっしゃる限りは（3/11の揺れに揺れたあの直後でも、14階まで階段を上って受診希望で来院された方がナント4名！いらっしゃいましたからぁぁぁ）本当の意味での平和な社会が可能な限り続いてくれることを願いつつ今こうして行っている医療を頑張って行く所存です。

夏には計画停電ありですかね〜。先日の停電では、とある先生の病院がしっかりと引っ掛かってしまったものの、道1本隔てたフィットネスクラブは煌々と電気がついて中では何事も無いような顔で利用者がランニングしているのが確認できたそうです（怒）。今夏は会長室や社長室のエアコン設定温度が『30℃以下』では国民は納得しませんぜ。今度はちゃんと優先順位を考えましょうね。東電さん！

ふっとそんな気持ちに掻き立てられた2011年の黄金週間でありました。あっ、それと「ウィリアムゥゥゥ〜〜。辛くなったらいつでも来ていいぞぉぉぉ〜。別枠で直ちに診療開始するからなぁぁぁ〜」目指せ、英国王室御用達！