本分

沖縄地方は例年よりもかなり早く梅雨明けしたようですが、果たして今年の夏の暑さは政府が何の根拠もなく掲げる15％の節電で対応できるレベルとなってくれるのか？昨年の夏のような暑さにならないことを切に願う今日この頃ですが、コラム読者の皆様方はお変わりなくお元気にお過ごしですか？

早いものであの震災から3ヶ月経過しておりますが、被災地の復興はまだまだ十分に進んでいるようでも無く、あれだけ集まった義援金も殆ど分配されず有効利用もなされていないようです。今月末には東電の株主総会もいよいよ開催されるとの事ですが、まあ大紛糾は必至でしょうね。

そんな中でマスコミもどうかと思います。AKBの総選挙なんて生中継している場合でしょうか、そりゃ国会議員の総選挙よりも盛り上がるであろうことは情けないかな正直認めますが、だからって全国中継しちゃいますか・・・。もしたまたまそんな番組を目にされたら被災地の方々はどのようなお気持でご覧になるのかと思うと（以外に視聴率良かったりして・・・）複雑な心境です。

震災直後は「AC〜」のCMばかりでTV業界も広告収入激減の御様子で、それを取り戻すべく某局達はこの節電、節電と騒がれている中、恒例の24時間だとか27時間だかのぶっ通し番組を今夏も予定しているようです。それだけ広告収入を挽回したい気持ちもわからんではありませんが、果たしてそんな番組が今の我が国に本当に必要なのでしょうか？

政治の方では可決されそうな勢いだった不信任案も鳩ポッポをうまいこと騙しこんで乗り切った首相ですが「だから今更何が出来るっていうのよ君に！」といった“カン”は否めません。それにしても上手いこと言いましたよね、「“一定”のめどがついたら・・・・」。

確かに「私はすぐに辞職するとは一言も“いってい”ない！」と２つの『イッテイ』を使い分けたようですが、それにしたって人のことを“ペテン師”と呼ぶ鳩ポッポだって「総理を辞めたら議員を辞める」と言っておきながら今でも何の役にも立たない議員のままです。

オバマ大統領に向かって思いっきり「Trust me !」なんて言っておいて、基地問題じゃあアメリカからは立派な“詐欺師”扱いですからね。日本の首相なんて世界的には誰がなっても今や目ク○鼻ク△ですよ。

実は与野党一緒になってのカン降ろしも、静岡の原発を根回しなしでいきなり止めたように、“発送電分離”を突如本気でやってしまうのではないかと電気にぶら下がって甘い汁を吸い続けていた議員達が真っ青になったからという話もあるようです。

本当に分離したら間違いなくソフトバンクの孫さんは本気で買いにくるでしょう送電部門。だってインターネットの環境を広げることと差異はないはずですから、是が非でも絶対に買い付けます彼は。

でもそうなればベンチャーで発電会社も多種多様になり、以前に人がその上を歩くだけで発電できるシートを開発した企業が東京駅の近く（1日中人が沢山歩いている場所）でモデル実験を行っていましたが、そんなところから電気を買うこともできるようになるかもしれません。

こうなれば先述のインターネットの通信会社を選ぶように、我々も電力会社を使い勝手や料金で自由に決められるわけです。「原発が作った電気なんて絶対買いません！」何てことも堂々と言えちゃうわけですね。もしそんなことされてしまっては原発にかかわる東電はもちろん、建設企業や地元の利権にたかる代議士は自民も民主もそりゃ〜もう大変なことですよ。そりゃカンだろうがナンだろうが引きずりおろしたくはなりますでしょう。

大阪だって節電なしでこの夏乗り切れたら皆が一斉に「なぁ〜やっぱいらんのとちゃう、原発ぅぅぅ〜」と言いだされそうで、慌てて関西電力が節電を呼び掛けたところ、そうはさせじと橋本知事が「根拠のない節電には協力しない！」と騒ぎだしたのだと思います。彼の政治的手法には時々問題があるように思われますが、相変わらずの平和ボケ日本にはあれ位のeccentricな荒療治も必要なのかもしれません。

私は政治部記者でもなく経済評論家でもありませんが、最近続くこのようなコラムネタに正直自分自身何となく嫌気がさしていたところ、先日の外来中患者さんに言われてしまいました・・・。

「先生、僕は福島原発のメルトダウンなんかよりも、自分の髪のメルトダウンの方がよっぽど心配なんです！」と・・・。ウン、そうですよね、一緒に頑張りましょう。