理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.310

官邸VS霞ヶ関

小林一広いよいよ全国的に梅雨入りとなり、鬱陶しい空模様が続くようになってきております。しかしそんな中でもきれいに色づく紫陽花を街並みに見かけますと多少は気分も穏やかになりますが、コラム読者の皆様はその後もお変わりなくお過ごしのことと存じます。

上野動物園のパンダさんも無事に出産されたそうですが、前回の件もありますので安心して見守れる位成長するまでは、飼育員の皆さんも連日気が気じゃないでしょう。まさか前回のコラムの“コウノトリさん一家”のようになることは100%無いでしょうけど(笑)。

さて18日の会期末まで国会も残りわずかとなりましたが、相変わらず安倍さんのお友達の学校の件で話はもちきりであります。正直52年間も獣医学部が新しく設立されていなかったことには正直驚きましたが、霞ヶ関が言うように獣医師は飽和状態でこれ以上増やす必要はないというのは本当なのでしょうか?

我々の業界も随分前(私が医学生の頃)には、近い将来医者は溢れて失業すると言われ医学部の定員を減らした時期もありましたが、ここ最近では新しく医学部が開設された大学が2校も出現しております。これまた国家戦略特区のなせる業なのでしょうか?(苦笑)

弁護士も法科大学院を経て司法試験を受験することで、通常の司法試験のみの時代から合格者を増やしてはみたものの、結局まともな仕事にありつくことが出来ない弁護士まで出てきているようなお話をどこまで本当なのかはわかりませんが実際耳にします。国が言い出すあの手の将来予想は、果たして本当に信用してよいものかどうか・・・?

それとこの期に及んで文科省からリークされた(のかどうか詳細は不明とされる)文章が公務員の守秘義務違反に問われるのではないかが注目されているようです。つまり守秘義務違反に問われないのは『明らかな違法性』が存在している場合であり、それ以外の内容であれば場合によっては守秘義務違反が問われるというわけです。

確かに今回の件は現段階では『忖度』の程度問題であり、安倍総理以下誰一人として違法性が明らかなものは今のところはどこにも存在しておりません。そこでテレビのワイドショーのとあるコメンテーターが「そもそも公務員とは公僕であり、常に国民のために清く正しく勤務するものだから、国民が不利益を被る事なら漏洩にはあたらないはずで、このあたりの内容は国民における知る権利の範疇でもありそれを処罰するのはおかしいと思う」みたいなことを力説していました。

となるとですよ。今回のその忖度をしながら仕事を推し進めてきた役人たちは、国民の不利益になる事を明らかに承知の上で、それらの仕事を行っていたということになりますよね。これは言い換えれば“公務員としては明らかに不適切なことを重々理解したうえでそれらの業務を遂行していた”という事になりはしませんか?

下々は上からの指示(命令に近いもの)によって、渋々嫌々やっていたので自らの意志ではないという言い訳をするのかもしれません。それがここ最近になって前次官が色々なマスコミに対して今更ながらのコメントをしている図がまさにそれであります。つまり総理からすれば天下の事務次官だって下々なんですよと。

まあそのコメンテーターが訴えたいことは、わからなくはありません。国の中枢(上層部)が国民の不利益になるようなことを推し進めていたとしたらそれは即刻中止させる必要はあります。それこそそんな隠密裏に悪巧みをしているのであれば、ついに強行採決されてしまった『共謀罪』の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法をそこに適応してくれよ!と言いたくなりませんか!!(爆)

流行語大賞予想医(ついにそんな医者になってしまったのか・・・)の私としましては、今年は「忖度」の次にノミネートを確実視している『印象操作』を本気で賞取りでも狙っているかのように安倍さんは連呼しておられましたが、野党側の追及を見聞きしてもまあどっちもどっちの感は否めませんでした。

今回の問題を初めから「我が国の地方再生のために国家戦略特区を制定した。その起爆剤として今回今治市や知人の協力を得て、地方では実情不足状態にあり深刻化している畜産や養鶏のスペシャリストを育成するための獣医学部を新たに設立させてはどうかと各省に問題提起をした事のどこが問題なのか」と言っていたら事態はどうなっていたのでしょうね?

そりゃ総理大臣だって人間ですから友達もいるでしょうし、まあそこから便宜を図った謝礼に金品などの授受があれば完全にアウトですが、それが出てこなければいつまでたっても話は堂々巡りか最後にトカゲのしっぽ切りでおしまいですよね。

だって結局は新設を容認したのは文科省ですから、最終的な決定責任はそこにあるはずですよね。本当に必要がないとの結論に達していれば容認しなければよかっただけのお話です。容認しておいてあとからグダグダ言ってみてもそれは後の祭りというか、それって今更なんだかな~~~ですよね。

それを言えないヒエラルキーが官邸と霞ヶ関の間にあるのであれば(実際にあったからこんなことになっているのでしょうけど・・・)そこがとにかく問題なわけで、加計学園だろうが森友学園(あっという間にどこもだれも報じなくなりましたが)だろうが、そんな事はどうでもいい話なのにどうしてその核心に野党もマスコミも迫らないのか、迫れないのか、相変わらずそのあたりが不思議で仕方がないAKB総選挙も豪雨でぶっ飛ぶ2017年梅雨真っただ中でありました。

 

 

おまけですが、今後の残り半年の活躍如何では“チョレ~~イ”も流行語大賞に間違いなくノミネートでしょう、はい。

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