理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.278

北風と太陽

小林一広

春に向かって例年の事ながらの“三寒四温”とは申しますが、ここのところの過激な気温差と遅ればせながら的なインフルエンザの猛威で体調を崩す方も多くなっているようでございます。年明けから週刊文春さんのスクープ連発で始まりました2016年でございますが、コラム読者の皆様方に於かれましては、その後もお変わりなくご清祥のことと存じます。

今年はヴァレンタインデーが日曜日ということもあり、恐らく義理チョコの売り上げは例年になくこれまた激減しているのではないか?とお菓子業界にまで心配をする小林ではございますが、日本記念日協会(そんな協会があるのですね・・・)の推計では、昨年(は土曜日でした)を90億円上回る1340億円と見込んでいるとの事です。

そんな何がどうなっているのか全くよくわからない日本経済に於いて、先月末に日銀さんが“マイナス金利”とやらを発動してしまいました。金勘定にはどうも無頓着な小林としましては、これで一体何がどうなるのか予想もつかなかったのでございますが、常日頃から娘には事あるごとに「お家のローンは大丈夫なの?」と口うるさく言われる身としましては、これで住宅ローンの金利は上がってこないということでひとまず胸をなでおろしておる次第です。

このコラムでも以前から申しておりますが小林は相変わらず株を買ったことも売ったこともなく、投資信託や海外預金といった事も未経験のまま今年54歳を迎えようとしているのでございますが、この政策によってマスコミが一喜一憂している株価の下落、円高傾向なんてものは正直あまりピンと来てはおりません。

先日も高層マンションの高層部と低層部で土地の評価額は同じであるのに販売価格が全然違うため、高額な高層階を購入することが相続税の節税対策となっており、これが由々しき問題と総務省や国税庁が騒ぎだしているそうです。

先ほど申しました通り自分が住む家のローンも完済できていない人間が、何億もする高層マンションを節税のために購入なんてできるわけもなく、これまた全くの他人事でありまして、本当にまあ節税のためのイタチごっこはいつまでも続いていくのだな~~~、が正直な小林の感想であります。

所得税、消費税、法人税、とクリニックを運営しておりますとそれはそれは様々な税金が発生し、それぞれお上にはきちんと納入をさせて頂いております。それに加えて相続でも税金をキッチリ取りましょうというお話なのですが、子供は親を選んで生まれてきたわけではありませんし、ある意味その家に生まれ育ったことは運命ですから、その親達が子孫に残す財産はそれぞれの御家庭の事情として、国や役所が追いはぎのように躍起になって持っていくのはちょっとどうかと思うところもあるわけです。

資産が多ければ多いほど必ずしも幸せかというと、親族や兄弟等で骨肉の争いに発展し絶縁状態にまで至るケースの話は小林の臨床の場でも耳にすることは珍しくはありません。つまりそんな資産が初めから存在しなければこのような辛い争いは生まれてこないわけですよね。何が本当の幸せかはそれぞれの方々の価値観によるものであり、ここでキッチリと明言できる正解は無いと思います。

さてそんなところでもって、どう考えて頂きましても小林は医学よりも経済学の方が疎いのは明らかであります。その小林が経済なるものをチョイと基本から考えてみますとこのように思うのでございますが、さて皆様はいかがでしょうか?

昔々人間が生活する上で最初は各々が自給自足で生きていたはずです。その後に集団生活になり、狩猟が上手い人と作物を育てるのが上手い人が共存していくために物々交換を始めたことが「物流」の始まりです。その物流に於いて万人が共通の価値観を付加した『お金』を物と物の間に置くことで物流をスムーズにしていったのですよね。

ただしそのお金には流通するものと同じだけの価値がないと不公平や損得が生じますから、当初は金や銀といったお金そのものが十分価値のある物でした。それが次第に紙幣といった紙切れにとって代わり、つまり紙切れそのものには殆ど価値もないのですが、万人の共通認識の上で何某かの付加価値をつけることでお金として使うようになって現在に至っております。はい、ここまで間違っていませんよね。

でありますからそれ自体は価値のない紙幣を“出来るだけ流通させる事”で初めて経済なるものは活性化するのであります。マイナンバーの導入で将来において銀行の預金額がお上に対して丸裸になるから、今のうちから現金を引き出してタンス預金に移行する人が増えているという話を聞きます。それでは益々お金が動かなくなって経済が停滞してしまう事になるのではないでしょうか?

そこで経済学をきちんと学んでいない素人同然の小林にあえて声高に叫ばせて頂けるならば、ここは思い切って『相続税を撤廃!』してみては如何でしょう。実際にカナダやオーストラリアには我が国の相続税にあたるものは存在していないと聞きます。つまり相続税が無くなれば、子や孫へとお金が安易に流通するはずです。そのお金が世の中に出ていくことで経済が活性化するのではないでしょうか?

お金そのものが潤沢に流通すれば必然的に消費税収入は確実に増えるわけですし、むしろその方が相続税を直接的に徴収するよりも、長い目で見ればより多額の税金を国は得ることが出来るのではないかと思うのです。「北風と太陽」というイソップ童話を皆さんもご存知だと思います。

無理矢理力ずくで北風がコートを脱がそうとすると意地でも脱がず、太陽が全く違ったアプローチで行くことにより旅人はあっさりとコートを脱ぎましたよね。如何でしょうか経済のド素人小林が提唱致します税収に於ける“北風と太陽”作戦!!財務省、国税庁の関係各位にこのコラムをご愛読頂けているとは正直思っておりませんが、今回は臆面もなく確定申告前にちょいと呟かせて頂きました。

 

 

れっきとした犯罪を肯定するつもりも許すつもりも全くございませんが、毎日のようにタンス預金を何億も引きずり出している“オレオレ詐欺”は、その詐欺集団がそのお金を元手に違った運用をするとは思えません。よって巷で連日連夜放蕩している可能性の方が高いとすれば、経済の活性化という点のみで語るとこれはしっかりと貢献していると言えますよね(苦笑)

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