理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.264

気になる2点

小林一広

7月に入りまして東京地方は連日の雨または曇り空の梅雨寒の日が続いていたかと思うと、いきなりの猛暑日に襲われるという気温差の激しい日々となっておりました。コラム読書の皆様方に於かれましては、その後もお変わりなく健やかにお過ごしのことと存じます。

前回のタイトルでこのコラムは終わったと思われた方がどれほどいらっしゃったかわかりませんが何とか続いております。そこで今回のコラムは大きく2本立てで参りたいと思いますので何卒よろしくお付き合いください。ではその1。

皆さんも色々なご意見はあろうかと思います、2020年の東京オリンピックに向けましての“新国立競技場”建設問題であります。いやいやあれを作る必要が本当にあるのでしょうか!あれだけのお金をかけて、その後の維持費等を検討しても、本当にあれでないと開催できないのでしょうか東京オリンピック!

とにかく国民の税金の使い道をもう少し何とか出来んのか!と言いたくなりますよね。直近で開催された5回のオリンピックのメイン会場の建設費を合計しても今回の我が国の物の方が高額であるなんて意味がよくわかりません。

おまけに東京都が500億円捻出するって、あなたそんなこと誰が許したのですか!これは大阪都構想ではありませんが、『住民投票』してくれよと言いたいです私!“こんなものに皆様の大切な税金を500億円使い込んじゃっていいですか?”をきちんと都民に問うて欲しいです全く!

関係者の中で誰一人として「これじゃなきゃダメ!」と言っている人なんていないにもかかわらず(いても森さんくらいでしょう)、話だけが勝手に独り歩きするのはどうしてなのか理解に苦しみます。

しかも今の設計では選手がウォーミングアップをするサブトラックが無いそうで、これだとルール上国際的な陸上競技の世界大会を開催することが不可能な施設になってしまうそうです。これでいいのか織田裕二!ここではあの仕事(世界陸上)は出来ないんだぞ!(笑)

つまるところサッカーやラグビー等の球技とコンサート等のイベント会場位が大きな使い道なんてことにもなりかねないようですこの施設は。これだけも多くの人が反対!反対!と言っているのにもかかわらず、これを作っていかなければいけない『理由』をきちんと責任者が国民に向かって説明して欲しいものですが如何でしょうか。

そこで最近慌ただしく憲法改正に突っ走って支持率を急激に落としている安倍首相が、その支持率回復の超ウルトラCとして、彼の鶴の一声でこの新国立競技場の件を全てご破算にして、ゼロからやり直させるというのはひょっとすればひょっとするかも?全てにおいて『引き返す勇気』は非常に大変ですがとても大切だと思いますけど、安倍さんやはり出来ませんか?

 

その2。これまた世間を席巻しております、岩手県の中学2年生の生徒の自殺問題であります。当然私(達)はマスコミの切り貼りによる報道しか知りませんし、当事者と直接会って話をしたわけではありませんので、何がどうこうと言えた義理でもありませんが、同じ年代の子を持つ親として何も考えないわけには参りません。

教育現場の問題点とは今だけではなく昔から必ずあったはずなのですが、最近は何か特異的にクローズアップされてしまい、歪曲されてしまう部分も多いのではないかと思います。教える側だけを一方的に非難してもこのような問題は絶対に解決できる問題ではないはずですし、教わる側の問題も同時に改善していく必要もあるはずです。

今回だけでなく私が一番心を痛めることは、このような事件でまことしやかに伝わってくる『家庭ではそのような(=自殺をするような)素振りは全く認められていなかった』ということであります。

人が自らの命を絶ってしまうということは、並大抵のことではありませんし、そこにはとてつもない苦悩が存在しているはずです。それを同居している親が見過ごしていたとすれば、その怒りの矛先は「対応が出来ていなかった学校」でも、「問題を見過ごしていた教師」でも、「率先していじめていた生徒」でもなく、親としての自分自身に向けられると思うのです。

ちょうどこの件で子供のいじめについて知人と話をしてみると、その人も「自分も小学校高学年の頃に酷いいじめに遭っていたが、家ではそのようなことを親に言及したり辛い素振りを家族に見せたりすることは一切なかった」と話していました。

そう言えば私自身も小学校4年の2学期に転校をして、暫くはクラスでいじめのようなものを受けていましたが、先生に強く訴えるでもなく、登校拒否をするでもなく、ましてや死のうとまで思いつめるでもなく、家では普通に過ごしていましたっけ。

でもたまに親とその時の昔話になると、やはり親は当時の私の心情を把握していたようですし、全くの知らぬ存ぜぬ状態ではなかったと言ってくれます。また私自身も心の奥底では両親からはちゃんと守られていることは感じられていたので、家では普通に落ち着いていられたのかもしれません。

「親より先に死ぬことが一番の親不孝」とよく言いますが、病気や事故ならまだしも自殺はさすがに残された親にはこれ以上辛いことはないのではないでしょうか。ましてやその兆候を事前に全く感じ取れていなかったということが本当に事実であるとすれば言葉もありません。

親子でしかわからない事はあります。一方で親子だから気付けない事もあるのかもしれません。だからその人には他の家族がいて、親類がいて、友人がいて、先生や先輩後輩や上司や部下や同僚や多くの人達が周りにはいてくれるのです。その人達とちゃんと繋がっていること(その繋がっていることの難しさも当然あるのですけど・・・)さえできれば、このような悲しい事件はもっともっと減らせるはずだと思う2015年梅雨明け前でありました。

 

 

我が家の娘に先日“ウルトラC”という言葉を発したところ疎通不能。内村君や真央ちゃんはDどころかE難度を平然とこなす時代でして“ウルトラC”は今や死語であることに気づかされた2015年梅雨明け前でした(泣)

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