理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.237

健康でいること

kobayashiDR


GWも終わって多くの方々が通常の生活リズムに戻られた頃かと思われますが如何でしょうか?昔から5月病と称しまして、この頃から新しい環境に今一つうまく適合できないと心身に不調を訴える人が出始めますがコラム読者の皆様方は健やかにお過ごしのことと存じます。

今月の14日~17日まで韓国の済州島では「第8回世界毛髪研究会議」が開催されております。我々のグループも毎回演題を発表しておりますが、世界中の頭髪医学における精鋭たちが集うこの学会で、最先端の情報を取集できることと思いますので皆様へのご報告は暫しお待ちください。

さて先日ベッド数の多い大病院に受診する時に、他院からの紹介状(正確には診療情報提供書といいますね)を持たずに来院した人からは初診料(2,820円)や再診料(720円)を保険対応外として、患者さんに全額自己負担にさせる案が出ておりました。

2016年4月をめどに導入予定だそうでありますが、大病院の定義とはどのようなものなのでしょうか?ベッド数500床以上の病院は我が国に於いて約450ヵ所あって病院全体の約5%だそうです。200床以上となると約2660ヵ所でこちらになると約31%になるそうです。どのあたりにその線を引くかは微妙な感じではありますが・・・。

現在でも200床以上の病院ではそれぞれの病院が任意で「保険外併用療養費」なるものを徴取出来て、ナント大阪大学医学部附属病院さんや東京医科大学病院さんや慶應義塾大学病院さんは選定療養費として5,000円(税抜)を既にゲットされておられるようです。

まず基本に立ち返り「大病院」とはどんな病院かと考えますと、単純に入院患者さんが多い病院ですが、つまりそれだけ沢山の診療科目があり最新且つ高度の医療施設と技術を兼ね備えていると思われている病院なのでしょう。ですから多くの患者さん方もちょっとした異変にも気が付いてもらえて、考え得る最高の医療が提供されると信じて朝早くから外来も大賑わいになっているものかと思われます。

建前としては「大病院とは重症や難病の方の治療を優先しなくてはならないところなのです⇒よって軽症の人達の診療にまでとても手は回らないのはわかるだろう⇒つまりとりあえずは地元のかかりつけ医に診てもらってから次の手を打つように!⇒だから何でもかんでも大病院に行くようなことは慎みなさい」といった流れなのでしょう。

私もこのクリニックに勤務するまでは一応大学の附属病院にて臨床をしておりましたので、それぞれに細かい違いはあれども大まかに大学病院というところがどういった所なのかは知っているつもりでございます。確かにちょっとした風邪位で受診されてもね~と愚痴る医者は山のようにおりました。

まあ今回このような経緯となった背景には、ちょっとやそっとで大病院になんて受診させないようにして、お金のかかりそうな検査も控えさせてとにかく国民の医療費を何とかして削減しようとする霞が関の意向がありありと見えて来ておりますが、皆様は如何に思われますか?

先日人間ドック学会からいわゆる「健康な人」の検査結果における基準が大幅に変更となりました。血圧、BMI(肥満度)、肝機能、総&LDLコレステロールといった値の基準値がゆる~~くなったわけであります。それではこれまでの健康診断で異常値とされて薬を飲まされていた人たちからは、「こりゃ~一体どういう事なんだ!」といった流れになっております。そりゃそうでしょう。

その学会としての言い分は過去のドックを受診された方々のデータから、健康であった人達の数値がこの位の値であったというのですが、その値で健康か病気かを診断するのがドックですから、ここで“卵が先か鶏が先か”を論じても仕方がないように思います。

これも出来るだけ今後における我が国の医療費を何とか削減したという厚労省の思惑が垣間見えて来るのですが、製薬メーカーは薬を売って何ぼの商売ですから、いきなりこんな基準を出されたら正直たまったものではありませんよね。

薄毛と同じで健康と病気の境目がどこに存在して、その本当の基準がどこにあって、全ての人に合致する基準を作ることは本当に可能なのでしょうか?その昔私が医学生の頃、公衆衛生学の実習で保健所に行かせてもらう機会があったことを思い出しました。

そこには思いっきり『健康増進!!』と標語が貼ってあったのですが、私はどうしてもその言葉が腑に落ちず、「健康増進ってどういう意味ですか?健康ならそのままで問題ないわけで、それ以上にする必要があるのですか?」と素朴に尋ねましたがその場で納得できるご回答を得ることは出来ませんでした。

“いつまでも若々しく健康でありたい”これがいわゆるアンチエイジング医療の根底にあるものだと思いますが、では具体的に何をどうしていくのかはまだまだ答えを出すことは難しそうでございますね・・・。

 
 
 
その困難に多少でも立ち向かうべく、来月の20日に新クリニックをオープンさせますのでどうぞお楽しみに!

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