真夏の朝の夢

これも夏の風物詩なのでしょうけれど、個人的にはあまり好きではない夏の全国高校野球選手権大会の地方予選が始まっております。おそらく公立の学校はまだ夏休みにもなっていないはずなのになぜか始まっております。どうしてこんなことが許されるのかわかりませんが授業そっちのけで始まっております。

そしてこの暑さでは試合中に熱中症で倒れる選手もいるようですが、それに対して「情けない」と怒る監督の発言に反論する方々も出てはいるようですが、どれだけ高校球児を酷暑の中いたぶれば世間は納得するのか、私は全く理解不能であります。

昨年問題視されたピッチャーの投げる球数制限などその後は論議にもなっていません。こうなれば申し訳ありませんが1人くらい試合中に犠牲者が出るといった最悪の事態にでも陥らない限り、このようなバカげた（いじめに近いレベルと思いますが）ことは続けられていくのでしょうか？本当に高野連の考え方、取り組み方は昔から大嫌いです。

そこでこれだけ暑い日が続くともちろん夜は熱帯夜となるわけでございます。寝苦しい夜ではありますが、エアコンのつけっぱなしで体調を崩す方も少なくありません。最近のタイプでは室内温度や湿度までも繊細に微調整してくれるようなものもあるのかもしれませんが、まあ古いものではトコトン冷やすか、スイッチを切るかのどちらかの方もまだ多いのでは？

寝入ったら自動的にタイマーで切れるようにしていても、結局は停止してしまうと暑さで中途覚醒してしまい、翌日は朝からボ～～～～っとした状態でご出勤になってしまう方も頻出します。そうなるとこの時季は朝の通勤電車に座りながら“爆睡”している方が続出するといった流れが出来上がるのであります。

私は以前から申しておりますが電車通勤でございます。ただ自分が毎朝乗車する駅で座ることはほぼ不可能ですから、毎日のように目の前に座っている方々を上から観察できる状態にあります。そうすると、まあいますいますこの季節、上を向いて思いっきり口をパッカ～～～ンと開けて“爆睡”している人達。

そのものの見事に大きく空いた口の中に何か放り込んであげたくなる衝動に駆られてしまうのは、決して私だけではないと思いますが・・・（えっ、私だけ？）。そのうえで今度は左右にいる人に思いっきり振り子のように寄りかかり出すともうこれは始末に負えません。このコラムを書く数日前の朝にも眼下にいました、隣のお姉さんにグヮングヮンと倒れこんでいくわけですよ、お口パッカン君が。

その度にお姉さんは毅然にも“キッ！”と眼（ガン）を飛ばしまくるのですが、爆睡している人にいくら睨みを利かせても「そりゃ～あなた全く無駄ってもんでしょう」と心の中で私は叫んでおりましたが、何度も“キッ！！”をお姉さんはめげることなく繰り返していたのです。しかしそんなお気持ちは私が渋谷で降りるまで、お口パッカン君には微塵も届いてはいませんでしたが。（笑）

そこで私がパーソナリィティーを務めさせていただいているウェブラジオの番組（何だかんだ言って１年続いちゃいましたよこんな番組＜ドクトル・コバの銀座の奥義＞：ソラ×ニワ銀座（http://www.soraxniwa.com/）で検索してみて下さい。）中にこのお話をさせて頂いたところ、我が番組のアシスタントさんは「そんな～私の肩でよろしければ、ど～ぞ、ど～ぞ、いつでもお使いくださいですよ」と豪語しておりましたが、皆が皆全てそんな優しい心の持ち主ではないはずですから、間違いなく“キッ！！！”系の人の方が圧倒的多数でしょう。

そのような不毛な攻防を繰り広げている頭上では、こちらが耳を疑うほどの大音量でイヤホンからの音漏れをしながら突っ立っている輩もまだまだ沢山いて、大都会における真夏の朝の通勤電車は本当に魑魅魍魎が悲喜交々の大交錯と言ったところでしょうか。2013年盛夏。