理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.045

人生において大切なもの

今、一番大切なものは何ですか?”こんな質問を突然にされたら読者の皆さんはどう答えられます?すぐに「○○です!」と返答できますでしょうか?

本当に人によって答えは様々だと思います。月並みな所では、家族だったり、彼女(彼)だったり、お金だったり、仕事だったり、髪!?だったり・・・。そんなあたりでしょうかね。どれもこれも大切なものばかりで、順列なんてとてもつけられない人の方が多いのかもしれません。

私事ですが1月末に祖母が他界いたしました。明治生まれの94歳で、自宅で親族に見守られながら眠るように逝ってしまったとの事ですから、今の世の中では大往生と言って良いのでしょう。非常に好奇心旺盛でバイタリティーのある人でした。今を去ること「40年以上前」(当時田舎では女性のドライバーがまだまだ珍しい時代です)に「50歳を過ぎて」(更にこの歳で自動車教習所に通い始めるなんて)から自動車の運転免許を取得し、70歳までは抜かれたら、ちゃんと抜き返してました。その後運転は多少丸くなったものの80歳過ぎまでは運転してました。

70歳を過ぎて、転倒による大腿骨頭骨折をしてしまい、人工骨頭置換術を受けたのですが、手術後に主治医から「手術は成功ですよ。これでもう20年は大丈夫ですから」と言われるや否や麻酔も完全に覚めていない頭で「た・っ・た・の・20年・し・か・も・た・な・い・ん・で・す・か・ぁ〜〜〜!」と激怒した人です。確かに20年以上経過しちゃいましたね。

80歳を過ぎて、孫(小生の時ではありません)の結婚式のため上京すると、到着後の第一声は「アメ横に行きたい」。どうしてか理由を尋ねてみると「そりゃ〜あんた、エリザベス・アーデンの化粧品を安く買わなきゃ!」でありました。これも10年以上も前の事で、誰もアンチエイジングなんて言葉すらも知らなかった時代のお話です。

戦後の日本なんて、これ位前向きで、疲れ知らずで、イケイケな人達が沢山いたから、きっとここまで復興できたのだと思います。今同じような戦争が起こったとしたら、恐らく同じスピードで我が国が復興する事はまず無理でしょう。やっぱり“胆(キモ)の座り方”が全然違いますもん。

昨今のニュース等(政治にしても、経済にしても、三面記事的なものにしても)を垣間見ても、我々日本人が日本人として大切なものを段々と失ってきているような気がするのは私だけでしょうか?天下国家を揺るがすようなメールでもないものを、あ〜だ、こ〜だと言い合う以前にもっと国会で話し合うべき事はあるでしょうに、議員の皆さん!

人が事を成す上で、必要な三つの物として「知識」「見識」「胆識」と言われる事があります。最近の人達は様々なツールのおかげで「知識」は豊富になる一方です。しかしそれだけの情報量を持ちながら「見識」を疑われるような事をしたひとつは、例のマンションの建築偽装でしょう。

最後の「胆識」とは聞きなれない言葉かもしれませんね。それは先述にある、備えた「知識」に「見識」を加えて、最後に胆(キモ)を据えて責任を持って決断し実行する事です。胆(キモ)が座ると言えば、あれだけの偽装を堂々とやっていた時は、ある意味それはそれで胆(キモ)が座っていたと言えるかも知れません。しかし最後まで責任を取るつもりでいたのであれば、フューザーの社長もあれだけうろたえる必要は無いわけで、「胆識」に欠けていたと言わざるを得ません。そう思うと、自分にも当然言えることですが、今の混沌とした世の中で最も大切なのは「胆識」をきちんと持つことではないでしょうか?

先日4歳の娘が母親に向かって唐突に「お母様(こんな両親でも我が家はお父様、お母様なんです!)の一番大切なものは何?」と尋ねてきたそうです。すると妻は物?よりも者?と思い「OO(娘の名前)さん(我が家は出生時からどんなに幼くても一人格としてきちんと扱う意味で
“ちゃん”では呼びません)が一番大切よ」と答えたら「私もお母様が一番」と言ったそうです。そこで妻は「じゃあ、お父様は何が一番大切だと思う?」と尋ねたところ「う〜〜〜〜ん、ネクタイかな〜、ベルトかな〜」と呟いたそうでございます(泣)。

「お父様が一番大切なものは、この前の休日を半日つぶして家族全員のをピカピカにして差し上げた“靴”ですから〜〜〜〜〜ぁぁぁぁ!」

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