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院長の部屋

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.048 酒は百薬の長?

春のこの時期は、歓送迎会や花見などに託けてついつい飲む機会が多い時期ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?以前にも飲酒の問題については少し書いたのですが、今回は私の精神科外来での出来事を少しお話します。

その女性の方は「最近何をしても意欲が湧かず、職場の同僚に対しても被害感を強く思うようになって、仕事も辛く感じるようになってきた」という主訴でした。当初はうつ病を念頭において色々と問診を進めて行ったのですが、職業はいわゆる“ウォータービジネス”で、職業柄毎晩ボトル半分位は飲んでいるような生活でした。しかもかなりの年月のようです。

最近ではまずお酒が入らないと気分が滅入っているので接客が出来ない。つまり飲まない事には仕事にならないと言うわけです。土・日は当然お休みのはずなのですが、自宅でもついついお酒を飲んでしまうとも。ここまでの話で駆け出しの精神科医でも立派な「アルコール依存症」と診断はつけられそうなものですが、よくよく話しを聞けば、政治家や著名人がこぞって予約をして検診や治療を受けていると噂される某病院や、スポーツ選手や芸能人が足繁く通って注射を受ける某クリニックにも受診したそうですが、両方で「血液検査は問題ないから体は大丈夫!今のままで仕事頑張って!」と言われたとのことです。そりゃ、診察した医者がお客で行っているのであれば、いつでもお店にいてもらわなきゃ困るので「このままでお仕事頑張って!」になるんでしょうけどねぇ〜。

アルコールという『ドラッグ』は、これも以前に書きましたが、覚醒剤やシンナーなんかより依存症になるとかなりたちの悪いものなのです。薬物依存には「精神依存」と「身体依存」に分類でき、身体依存とは“要するに頭じゃ分かってるけど、か・か・か・からだが欲してしまう”わけで、それを断ち切る事は非常に困難であり、世界中でも多くの人々が苦しんでいるのです。治療はたった一言「金輪際、一滴もアルコールを口にしない事!」ですが、身体依存ゆえにこれがそう簡単には継続ができないのです。「禁煙なんて簡単だ。もう何回やったか覚えていない。」と言いながら美味しそうにタバコを吸う・・・という笑い話がありますけど、確かに決断は一瞬、しかし継続は一生なのです。

もちろん私はその場で、全身をブランド物で着飾った雇われママさんに、アルコール依存症という疾患の説明と本人への診断を告げ、治療はお酒を一滴も飲まないようにすることであると説明しました。しかし職業柄お酒を一滴も飲まないで、果たしてホステスさんが仕事になるのか?それはひょっとしてF1レーサーにむかって「金輪際一切あなたは車の運転はしてはいけません」と言っている事と同じではないか?と思ったわけです。その患者さんが今のお店で1ヶ月にどれ位の売り上げがあって、どれ位の生活レベルかは知る由もありませんが、明らかにこちらを見る表情からは「今の生活を変えるなんて出来っこありません!」と訴えている事は明らかで、その診察室にいる間に彼女は仕事を変える気は全くないようでした。つまりアルコール依存症の治療に対するモチベーションは殆ど持てなかったということです。

軽い酩酊状態であれば、その時はお酒による脱抑制から気分はハイになって、緊張感から開放される、つまりアッパー系のドラッグ(酒の勢いを借りないと言いたいことも言えない誰かさんの事です!)と言えるのです。ところがその代謝過程においてアルコールはアセトアルデヒドに代謝され、そこからまた他の物質へと変化していきます。実はこのアセトアルデヒドが血中に多い時は、頭がグワン、グワンして気持ちが悪くなる、つまり気分的にはダウナー系なドラッグと言えるのです。つまり「二日酔いの向かい酒」なんて事を言う人がいますけど、気持ち悪くなって落ち込み気味の気分を再度酔ってアッパーへもって行く事を狙ったもので、身体的には当然もっと悪い状態になる事は必然です。決してその様な事をやってはいけません。

『酒は百薬の長』とも言います。ワインでは含有されるポリフェノールが動脈硬化の予防をしてくれるといわれますが、それは当然適量を守っての事です。大切な事はその適量が守れなくなる“怖いドラッグ”にもなってしまう事を十分熟知した上でお酒と付き合うということを決して忘れないで下さいね。

いつかは仁義なき“家庭内”の抗争に勝利して美酒に酔える!そんな日を夢見て日夜診療に励む私ではありますが・・・。晩酌は缶ビール1本、十分適量です。

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