理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.087

「ケはココロ」

いよいよ今年も残すところ1ヶ月になってしまいました。例年よりも早くインフルエンザが猛威をふるっているようですが、読者の皆様は年末の慌ただしさの中、健やかにお過ごしでしょうか?

先日AERAの11月26日号をパラパラと読んでおりましたら、ナ、ナ、ナントあの“養老孟司”先生もご自身のコラムで、私と全く同じことを憂いておられたのでございます。さすがに私は「農業を国営化!」とまでは言い切れませんでしたが、内容的には「食料自給率が40%・・・」であるとか、「余っているフリーターを働かせればよい・・・」とか、かなり同じ意見なのです。

一瞬『ひょっとしてあの養老先生がわがコラムの愛読者か?』と疑ってしまいましたが、そんなことはあるはずないでしょうけど、でもビックリしました。(え、ってことは、このコラムも新書で出せば400万部はいけるのか?夢の印税生活だ!もちろん無理に決まっていますけどね)

ここ最近で私が受けた取材のお話なのでございますが、“頭髪クリニックを受診する6人に1人はフサフサ”のタイトルが、かなりの数の地方紙(××日報とか○○日日新聞の類)や週刊誌(サンデー毎日ですけど)に躍っておりました。まあ「犬が人を噛んでも」ニュースにはなりませんが、「人が犬を噛めば」ニュースに取り上げられるのと同じ現象でしょうか?どうも世間的には髪のことを悩む人々は、全てが薄毛の人達なのだと思われていたようです。

爆笑問題さんがテレビのCMで、「薄毛は医療で治療できます!」と叫んで久しいのですが、私のキャッチフレーズは「ここで治療が必要なのは薄毛の人ばかりではないのです!」であります。もちろんこの場合は“髪”の治療よりも“ココロ”の治療にpriorityを置くことになるわけです。

以前にも書きましたが、もう一度声を大(ダイ)にして申し上げましょう。『ケはココロ』なのであります。「薄い」と思うか、「ヤバイ」と思うか、「まっこれでもいいや」と思うかは、すべてその人の気持ち次第なのでございます。もちろん「気持ちだけじゃどうにもならないから、わざわざクリニックまで足を運んでいるんじゃねーか!」とおっしゃることも重々承知しております。

ですから今現時点で髪の医療における全ての情報は提供し、医療でできうる事は実践させていただいております。しかし残念ながらいつの時代も医療は万能ではありません。どんなに練習しても記録が伸びなかったり、どんなに努力しても偏差値が上がらなかったり、皆さん人生のどこかで「まっ、こんなもんか」と、どこかに自分自身の着地点を見出してこられたと思いますし、生きている限りこれからもそうしていかなくてはならないはずです。

もう少し収入があれば・・・、もう少し休みがあれば・・・、もう少し家が広かったら・・・、もう少し妻が・・・(もうこれにいっちゃいますかぁ〜)、その“
もう少し”に対して「努力をするな」、「何もしないでいろ」と言っているわけではありません。努力や創意工夫でその“もう少し”を“もういい”に変更できることも沢山あるはずです。

しかし結局人生なんて、できる事とできない事の九十九折りなのです。何かに固執して“どうしても!”と思うあまりに他の大切なことが見えなくなってしまうケースに正直このクリニックでは多く見受けられ、場合によっては精神科疾患としての診断を下すこともあるわけです。

しかし「そこのところを何とか一緒に考えてみましょうよ」が今の私の生業でございますので、肩の力を“もう少し”抜いていただいて、お気軽にクリニックまで足をお運びください。

 

もちろん私自身は我が家に“もう少し・・・”は持ち込み厳禁ですけど・・・。

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