理事長の呟き
〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜
Vol.138
2010年も早1ヶ月経過いたしましたが、コラム読者の皆さま方はその後もお変わりなくお過ごしでしょうか?昨年日本国中が散々振り回された新型インフルエンザも、ワクチンは今となっては余り気味のようですし、流行も既にピークを越えてしまいました。
既存の“季節性”が今後どれだけ盛り返すのやら全く予想もつきません。簡易検査では新型か季節性かの区別もつきません。いよいよ中学・高校・大学と入試の時季に突入しましたが、あれやこれやと策を講じることなく結局例年の状況と遜色ないようですね。
さて先日私が日常利用しております通勤電車内でこのような宣伝を目にいたしましたので一言。それは最近では珍しくもありませんが、乗降するドアの上にあるモニターによるものです。広告主は某航空会社(今時分こんな広告出せるのはもちろんあっちじゃない方ですね)でございます。内容的には以下のような感じで次々に画面が変わっていきます。
1)20代のA君は週に2回仲間と一緒に大好きなビールを飲みに行く。
2)その時の代金が4人で24,000円だ。
3)そうすると年間で50回飲み会が開催されて合計で120万円になると言う。
4)それを3年続けて●△●カードで支払っていたら、ビールの本場ドイツにマイルを
使ってタダで行けるのです!
ま〜そんな●△●カードの広告なのですが、ちょっといいですか。
何で仲間の支払いを3年間もA君は 1人で続けなくてはいけないのか?
これは究極のイジメなのか?それとも知らない間に年間何億円も親から振り込まれるようなお大尽(あの人は総理大臣)のご子息なのか?
それとも百歩譲って、自分がまとめてカードで払っておいて、後から現金で各人から徴収するあたりが一番納得できそうなところとしても、他に同じような考えでマイルためる友人も少なくないでしょうから、そんなことを3年も続けていたら、きっと揉めるか人間関係に何らかの亀裂が生じるはずです。
たとえ割り勘でも結局は自分自身では3年で90万円飲み代に使っている計算です。これって時季選んで早割でチケット購入するとか、今時のツアー会社を吟味すればひょっとして90万円でドイツなんて3年で1回どころか、毎年行くことだってできるんじゃないの?と思ったりもいたしますが如何でしょう。
ところがそんな必死になって貯め込んだマイルも、結局は使いたいときに必ずと言っていいほど使えなかったりしたことはございません?この年末年始で知人がロンドンへ行くために、溜まりに溜まったマイルを使おうとするのですが、ぎりぎりまで全く席は取れず結局普通に運賃を払って搭乗したところ、周囲の席は“ガラガ〜ラ湯沢”状態であったと激怒しておりました。
こんなにも使えない理不尽なサービスで、逆にこの存在が会社運営に多少なりとも影響すると言うのであるならば、早いところ廃止してしまえばいいと思います。ただシステムとして残すのであれば、使えるマイルと運賃割引率に上限を設定し、予約時に席があればその時に必ず確保できるようにして、その代り決して無賃搭乗をさせなければいいわけです。
食事も飲み物も全て有料にしてしまい、食べたい人は食べて、飲みたい人は飲めばそれで良し、これもマイルでも支払い可能にすれば更に良し。つまり飛行機の中も新幹線と同じスタイルにしてしまえばいいんですよ。そうすればCAもあんだけの人数乗せる必要もないでしょうから人件費削減です。空を飛んでの移動や旅行が高嶺の花であった時代はとうの昔です。必要以上のサービスは期待しないし、期待させない方向で行きましょう。
そういった企業努力が実を結び、航空運賃が下がってくれたりした日にゃ〜新幹線もうかうかしちゃ〜いられませんよ。何せJR浜松町の駅のモノレールまでの使い勝手が非常に良くないのは、「飛行機を利用する人たちに羽田へのアクセスで決して楽な思いをさせないためにJRがわざと改装しない」なんて噂をずいぶん昔に聞いたことがあります。このご時世、敵に塩なんて送ってる余裕なんかどこの企業もありゃしません。
航空業界に限らず、デパート、ショッピングモール、安売り電化店、場末のスーパーまで、何でもかんでもポイント(=マイル)でお客を確保しようとするビジネスモデルはもう既に岐路に立たされているのかもしれません。
今回のコラムとは全然関係ありませんが、福山雅治主演で鳴り物入りにて始まった今年の大河ドラマ『龍馬伝』に一言。今のところははっきり申し上げまして香川照之の『弥太郎伝』になっちょりますきに〜〜〜。
私の帰宅後や休日における家事手伝いのポイント稼ぎは生涯永久不滅ですが、どこぞのマイル同様その還元はかなり期待薄です・・・(泣)
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