理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.143

変わってねぇ~

待ち焦がれていた桜もやっと満開になったと思いきや、あっという間に葉桜となってしまいましたが、コラム読者の皆さま方は無事にお花見をされましたでしょうか?(関東以北の方がいらっしゃればこれからかと・・・)

毎年桜を見て思うことは見事なまでの散り際の『潔さ』なのですが、相変わらず政界はロートル軍団が “新党結成”などとたわけたことをぬかして、本当に散り際の『醜さ』を露呈しているようです。平沼さんと与謝野さんのお二人が「同期の桜」なら、その歌詞の通りに早いところ見事にお国の為に散っていただければと思います。

自称強力なサポーターの石原都知事は次の都知事選にも色気を出しているようですし、自分のかわゆいかわゆい浪人中の三男坊を、この新党(みんなの党の渡辺さんの「立ち枯れ日本」には座布団3枚ですね)から参議院選に出馬させたいのか、どうにも落ち着かないご様子であります。

暫くはあちらこちらで新党ブームが続くのでしょうか?それで良い方向へ変わってくれればよいのですが・・・。変わると言えば、今年度から遂に「脱ゆとり教育」が開始になりました。何でも教科書の厚さはゆとり時代の25%増との事です。

その一方で小学校の先生がとても不安になっていると言われております。私にはどうして不安になるのかが全く理解できません。だって内容としては以前に戻すだけの話で、我々の時代の先生方はそれを当り前として教育されていたわけで、何も全く新しい概念が25%追加で増量されたわけではないはずです。

確かに我々の時代は毎週土曜日も授業はきちんとありましたが、単なるコマ数の不足だけではなく、正直のところ教師の質まで問われてしまうような事態とお見受けいたしましたが如何でしょう。今の時代“元に戻す”ことって非常に大変なのですかね。

そこでその“元に戻す”ことが我々の日々の生業であるのでございますが、こと髪に関しては医学的な正常異常の境界線は、医療者側でなく『ご自身』に最終決定をしていただかなくてはならない所に頭髪医療の難しい部分があると以前から口酸っぱく申しております。

今年で我々のクリニックも12年目に突入するわけでして、長期通院の方の中には10年以上の方も少なくありません。そこで先日いわゆるベテラン患者さんとの診療の中でこんなやり取りがございました。

彼曰く「大きな期待を胸に治療を開始してはみたものの、当初は改善をあまり感じられずちょっと物足らなかったけど、いつかは・・・、と思いながらそれでもふと気がつけば10年経ってしまった」

私思う(おいおい、ここでいきなり費用対効果に納得いかないから訴訟を起こすなんてことではありませんよね)

彼続く「まあ結果的に激変したと言えるほどの効果は正直実感できていないが、ここに通い始める前に自分の事を散々“危ない、危ない”、“ヤバい、ヤバイ”と茶化していた奴等が、今ではすっかり自分の状態を『完全に通過』してしまっており、今では本人達に面と向かって「ヤバい」ともいえないくらいうらぶれた状態になっている」

私ビビる(ひょっとしてその人たちをこれから紹介するので、ここで何とかしてやってくれなんてことですか!?)

彼微笑む 「それで今では思いっきり“上から目線”で彼らの事を見下ろしているし、こうなってくると“変わっていない事の凄さ”を今になってひしひしと感じている今日この頃ですわ、あっはっは(大笑)」

と、まあ以上のようなやり取りがあったわけです。

治療開始当初は多くの患者さんは、それなりの結果を少しでも早く求めていらっしゃることは百も承知です。こちら側としましても、そのご期待にできるだけ添えるような結果を出せる医療を常に目指していることも事実でございます。

しかし原点に立ち返れば,加齢(aging)とは誰にも止めることのできない生理現象であり、言ってみれば“人生”そのものであるわけです。ともすると『アンチエイジング』なんて言葉は、神をも恐れぬとんでもない発想と言われるのかもしれません。(そこでまあ我が法人名はwell−aging(ウェルエイジング)にしているわけですが)

そんなこんなでつい、若返ること、取り戻すこと、元に返ることetc.にあまりにも必死になってしまって、“そこにジッとしていること”の評価を疎かにしていた事にちょっとばかし気がついたわけです。

そう言えば以前から私は厚労省はじめ地方自治体が「健康増進」と騒げば騒ぐほどに、健康は本当に増進するものなのか?「不健康防止」なら理解できるし、「健康維持」ならわかるが、健康以上のものが本当にあるのか?今が健康ならそれで十分ええぢゃないか!と公務員に噛みついていましたっけ。

昨今におけます世の流れは“人”ではなく“犬”(dog year:人間の7年が犬の1年に相当することからだそうな)と言われて久しい状況ですが、時と場合によっては「苔ぇの〜生〜す〜ま〜ぁぁでぇ〜〜〜」も必要な事かもしれませんね。

 

私の家庭内におけます立ち位置は、変わった方が・・・、変わらない方が・・・、一体どっちよっ!

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