理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.386

叩き上げ

DRkobayashi

暑さ寒さも彼岸までとは昔から言いますが、さすがにここにきて熱中症で死者が出るような暑さからはやっと脱却できたような、そんな秋の気配を感じられるようになりました。いつの間にか夜になれば今年もちゃんと虫の音が耳に心地よくなっております。そんな深まりゆく秋の中でコラム読者の皆様に於かれましては、その後もお変わりなくご清祥の事と存じます。

2020年を相変わらず席巻している新型コロナですが、国によってはまだまだその勢いが留まる事を知らない状況の所もあれば、我が国では比較的人の動きは戻ってきたり、色々な業界の仕事も再開の兆しが出始めたりしているものの、感染者数の勢いは横ばいから徐々に低下しているようにも見受けられます。

東京では感染経緯が毎年のインフルエンザのように徐々に不明になってきつつあり、いわゆる通常の市中感染という事になると、もうどこで誰が感染してもこれはもう致し方がない状態になって来ているように思います。

それでも地方ではこれまで感染者があまり出ていなかったことで、最近のこの簡単に感染者が出現する流れに対して、あっちで出た、こっちも出た、と感染報告がなされる度に春頃の東京を思わせる動揺や困惑に陥る状況に酷似してきているように見えます。

多くの人々がお盆も帰省を制限され、お彼岸の墓参りと言っても「東京からは一切帰ってコロナ!」と母親からも厳しく言われてしまい、博多のクリニックへの出張途中で遠い空からの“エアー墓参り”を余儀なくされてしまう現状であります。

果たしてこれから気温が下がって、空気が乾燥する秋から冬に向けて、季節性のインフルエンザのようにこの新型コロナも再び猛威を振るう事になるのでしょうか?でもご安心ください!マスクをしないで装着をごねると飛行機からは搭乗拒否をされる世の中にすっかりとなってしまいましたから、インフルエンザは例年よりも確実に流行はしないものと思われます。

あとは新型コロナの出方次第でしょうが、南半球のオーストラリアやニュージーランドでは、冬になって再び感染者が顕著に増悪したようにはあまり聞こえてきておりません。安倍さんのあの急な退陣と、歴史的超大型台風の接近と、伊勢谷友介氏の大麻事件で、最近テレビではそのお顔を拝顔する機会がぐんと減った“コロナの女王”岡田先生が、毎日のように連呼していた“秋冬のとんでもない事態に陥る件”は、ひょっとすると彼女の今後の出演機会を引き続き大幅に削減する事になるかもです。いやむしろそうなって頂けた方がこちらはコロナに関しては有難いのですけどね・・・。

そんな中であれよ、あれよ、という間に遂に総理大臣になってしまう菅さんです。我が国の選挙活動においては昔から地盤(支持者や支持団体)、看板(その選挙区での知名度)、鞄(活動資金)の3つの“バン”が必要であると言われて来ました。という事でこの3つのバンが揃う世襲議員がどうしても多くなってしまうのは今でも変わりがありません。

そんな中でいわゆる最初からその3つを持たずに政治家になり、そしてその逆境の中で出世した「叩き上げ」と呼ばれる議員がこの度めでたく総理大臣になられるという事で、しばらく世間はその話題で盛り上がるのでしょう。ご本人様も感極まったのか、「そんな境遇の人間でも総理大臣になれる日本・・・」なんてことを言っていましたが、そんな境遇の人が総理大臣にはなってはいけません!なんて誰も言っていないはずなのですけどね~~~。

これまでのご自身の歩んでこられた道のりを振り返ると、ついついそんなことも言いたくなるのが政治家稼業なのかもしれません。そして彼はこんなことも言ってしまいました。「政策に反対する官僚は異動してもらう!」と。実際に安倍政権時代にもこのような人事は行われていたのでしょうが、それをしっかり踏襲すると宣言したのであります。

我が国の官僚の多くは幼いころから机上の試験勉強に勝ち残ってその地位に辿り着いた人が殆どです。お坊ちゃま世襲議員位であれば、机の上での勉強勝負ならまず負ける事はありません。しかし今回の菅さんのような“叩き上げ”の人種とは自身の金看板である偏差値の戦い以外で勝負に臨まなければなりませんから、彼らが最も対峙に苦慮する人種なのだと思います。

教科書や参考書にもちゃんと載っていて、過去問での模範解答はこうなっているからとどんなに説明しても「だからそれがナンボのもんじゃ~~~い」とちゃぶ台返しで恫喝されてしまったら、もうチビッテしまってぐうの音も出なくなるのが今の霞ヶ関の偉いさん達ですから、半沢直樹のように“やられたらやり返す、倍返しだぁぁぁ!”なんて気概のある官僚は「はい、異動ですね」になりかねません。

このコロナ禍の中で「叩き上げ」の総理大臣が、この「チビリ」の官僚さん達をどのように操縦して我が国を安全で安心出来る方向へと導いてくれるのか、まずはお手並み拝見というところかと思います。それとこの「叩き上げ」の御仁は、東京都知事のオバチャマとも意思疎通が難しそうですから、そちらのバトルも見ものですけど、都民や国民にとばっちりの来ない事だけを祈るばかりであります。

 

 

そこで私はと言いますと、家庭内で日々「叩き上げ」られておりますので、これ以上怖いものは一切ございません(笑)。

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