理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.008

『あってはならない!!』

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 桜の開花が早かった流れか、梅雨入りも例年よりも早くなりそうな5月中旬となりました。走ったり走らなかったりの聖火リレーはスポンサーの宣伝カーを大名行列のように引きずりまわしながら今でも各地で繰り広げられていますが、“本当に予定通り”ならオリンピック開催まであと2ヶ月と少しになってしまいました。

 国内ではなく国外から「あんな状況で本当に開催する気なのか?」と心配というか、むしろ不安視をされてきていますが、まだだれもギブアップを宣言する人は現れません。先日宝島社が全国紙(朝日、読売、日経)の朝刊に大々的な広告を出しましたが、ご覧になった方も多いともいます。

それは第二次世界大戦の終盤に竹やりをもって鬼畜米英に立ち向かうという、心の中では誰もが認めている明らかな負け戦を、誰も止める事が出来なかった悪夢のような歴史を、今回は再び新型コロナウイルスに対して、日本人は同じように丸腰で竹やりだけで向かっているという表現をしたものでした。個人的には大絶賛の広告でございます。

このコラムで何度も言っていますが、今本当に頼る事が出来るのはワクチンなのです。ファイザー製薬なんて日本法人もあるわけですから、国が出資してでもどこか適当な空き地にファイザーのワクチン工場を作らせればいいと思いませんか?我が国で使うワクチンを自国で生産する。勿論お支払いはファイザーさんにするのだからビジネスとして何の問題もありません。

なぜそれをしないでいて、今になって自衛隊まで借り出して、1日1万人なんて(絶対に)出来もしない接種会場を無理矢理に設営し、そしてその予約などのアウトソーシングを東京は“日本旅行”に約20億円で丸投げしてしまうのか?これキチンと入札とかをして決めたのでしょうか?大阪の会場のアウトソーシング費用と合計で約30億円ですから、その金額でワクチン工場を建てる事ができそうな気がしますけど。

恐らくコロナ禍で収益が落ち込み(多くの業界がそうなのですが・・・)、そこに起死回生の一手と信じて政治主導で当て込んだGO TO Travelも吹っ飛んでしまった旅行業界を、某党の幹事長からの鶴の一声で今回もキッチリあてがったとしか思えませんけどね~~~。既にもう孫請け状態で会場スタッフのアルバイト募集とか募っているようです。

とにかく我が国では几帳面の度が過ぎると、最終的には『あってはならない!!』という思考に行きついてしまいがちです。ワクチンの副反応もそうです。医療で使用される薬剤等はあくまでも人を助ける物であって、逆に苦しめるような事が一切あってはならない。いじめだって、不倫だって、チョッとした一言の言葉尻でさえ、今の世の中自粛のストレスも相まって多くのイライラの行きつくところは『あってはならない!!』に帰結してきております。

この世の中で常に100点満点を取り続けている人(もの)なんてどこに存在していますか?人がすることです、人が作った物がすることです、何かの間違いや、予期せぬことが起こるのは承知の上で、その緊急事態に被害を最小限に抑える準備をしっかりとしておけば、10年前の福島原発の事故は防げたはずです。でもその準備も結局は人がすることなのですが・・・。

その『あってはならない!!』ように思ってしまう事を過去にまで遡って掘り起こし、SNS等を利用して世間様に晒した上で、寄ってたかってバッシングをして、無責任なお調子者が火に油を注いで完膚なきまで叩き潰そうとする流れが最近非常に目につくのです。このようなmovementを『Cancel Culture(キャンセル・カルチャー)』と呼ばれている事をご存知でしょうか?

そもそもは個人や企業、思想などの一側面や一要素を取り上げて、こんなに問題があるととらえる事でその存在の全てを否定したり非難したりする、ある種の文化的なボイコットであったようです。それが昨今のソーシャルメディアの一般的な普及に伴って、匿名性と拡散性から集団的に過剰な攻撃性を持つことで、暴力的とも思えるような糾弾になっています。

少し前に出現した#Me Tooの運動や、#NIKE不買運動といった社会現象もこの範疇に入るものかと思われます。普通に考えても母親が借金なのか援助なのか譲渡なのかよくわからないお金のやり取りがあったからと言って、その息子の縁談がこれだけ世間の皆様から糾弾されることなんて一般家庭ではありえません。ところがその彼女がたまたま皇室の人だったというだけで、一人の男性がこれだけ世間様から血祭りにあげられるのも、私個人的にはなんだかな~~~と思えてしまうのでございます。

いかなる犯罪も法の裁きをきちんと受けて、その刑をきちんと服してきたのであれば、前科者と言われることはあっても、どこかで一度はリセットできる場を設けてあげる必要は絶対にありますよね。それがすべて正しいとは言いませんが法律上「時効」というものも認められてはいるわけで、ご先祖の代まで掘り起こして、孫子の代まで糾弾し続けるような社会の流れはちょっと行き過ぎているように思えてならないのです。

このような流れが常に見え隠れする世の中では、思い切って次へチャレンジする意欲や行動が委縮してしまい、新しい発見や功績へと繋がって行きにくくなるように思うのです。つまり今回のワクチン開発においてもこのような流れによって我が国の開発スピードが諸外国に対して後れを取ってしまっている理由の1つなのだと思います。

平時ではない有事の時にこそ思い切った決断や判断を必要とするのに、何一つ、誰一人、毅然とした声を上げる事が出来なくなっていませんか?その結果日本という国そのものが進んではいけない方向へと動き続けているような気がしてなりません。因みにこのコラムをアップする時点で私はワクチン未接種です。

 

 

私は22年前に同じ生業である精神科医の父親から、このクリニックを開設した時に「平和ボケ外来!!」と揶揄されましたが、今頃は空の上から「平和ボケ日本!!」とため息をついているのではないかと思う次第です。

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