理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.344

平成最後の師走

DRkobayashi1
さあ、泣いても笑っても平成最後の師走となってしまいました!今年も残り1ヶ月でございます。ついこの前にこのコラムで「本年もどうぞよろしくお願い致します!!」とご挨拶をさせて頂いたように思っていたら来月はもう来年です。

今のところお天気は長期予想通り暖冬の傾向となっております。当初は例年よりも早く流行の兆しをみせ始めていたインフルエンザも、現在はそれほど全国的には猛威を振るってはおりません。そんな平成最後の12月ですが、コラム読者の皆様に於かれましては慌ただしい年末でもお元気にお過ごしと存じます。

毎年の恒例行事となっております本コラムでの流行語大賞の予想ですが、今年は例年になく不作の年と思われ、大賞やTOP10を予想する気も起きておりません。私としては自分自身に向かって“ボーっと生きてんじゃねえよ!”と叱咤激励したいくらいでございます。ただ、とにかく今大人気の田中圭氏を表彰式に引きずり出すことが可能であれば“おっさんずラブ”は必ず残ります(笑)。

閑話休題。現在開催中の小学校のいじめみたいなレベルの低い国会答弁には本当に辟易しておりましたが、今回の消費税の増税に関しましてはちょっと一言申し上げさせて頂きます。まず一番大切な問いとして『どうして今増税が必要なのでしょうか?』ですよね。 

我が国における少子高齢化の流れが想像以上に大変な事態になっており、年金の支払いや福祉の向上、高齢化に伴う増大し続ける医療費の問題、少子化に歯止めをかけるべく託児所、保育所の充実、そもそも少子の基本的な原因でもある不妊治療への対応、そのようなところに関する財源の確保のための増税だと私は信じたいのです。

今大した議論もないままに国会だけ法案を通して、あとから適当に行政で肉付けしようとしている海外からの労働者を増やす話でも、そもそも少子高齢化がずっと前から改善していれば、このようなことで騒ぎ立てる必要もなかったわけです。

少子高齢化なんて随分昔からあちこちで叫ばれて問題視されていたのにもかかわらず、国の政策として抜本的な改善策をキチンととることなく、その場しのぎの付け焼き刃的な対応を小出しにしていた結果が今の我が国であろうと思います。IMF(国際通貨基金)が40年後の日本のGDP(国内総生産)は今の値から25%以上減る恐れがあると試算したそうです。

そのころまで私は生きているかどうか自信は殆どありませんが、私達の子供たち世代の未来を考えると、これはとんでもない事態に陥るわけであります。至極当たり前の事ですが、人がいなくなれば国は壊滅します。まさに今我が国はその存亡の危機の道を邁進しているのは紛れもない事実です。

ですから、「その進みを少しでも遅くして、いち早く回復に向かわせるためには、今どうしても消費税を2%上げなければいけないのです!」「その財源で必ずや〇△◇を改善して、●▲◆を充実させて、×◎□を補填していきます」と〇△◇、●▲◆、×◎□の部分を理路整然と、かつ可能であることを明確に説明して、本当にそれを実行に移してくれるのであれば、多くの国民はこの増税に(渋々かもしれませんけど・・・)賛成するはずだと思います。

過去の大惨事において、被災地でキチンと配給の列を作って順番を待てる国民ですから、納得できる説明をわかりやすくしてさえくれたら、こんな小手先だけのポイント還元や金券のばら撒き、現場を無意味に煩雑にするだけの軽減税率の適応を実施する必要なんて全くないと私は思うのです。

その説明責任を最終的に総理大臣が毅然と果たさないから、何年も前からいつまでたっても煮え切らないままで、あ~だ、こ~だ言うだけでちっとも前に進んでいかない状態で推移しているのだと思います。つまり今の安倍総理には『胆識』が足りていないとつくづく思います。

その前に必要な『知識』『見識』も怪しい感じもしなくはありませんけど、決定的に足らないのが『胆識』だと思います。結果的に良かったのか悪かったのか何とも評価は難しいところではありますが、郵政民営化を推し進めた小泉純一郎元総理には少なくとも安倍さんよりは胆識の存在を感じられました。

AIがこれから色々なところに入り込んできたら、確かに人の労働力はどんどん軽減されるでしょう。先日も体操の採点をAIにさせるような事を言っておりました。テニスやバレーボールなんて全てAIでジャッジできるはずですから、やろうと思えば審判員は全く必要なくなります。

ところがフィギュアスケートのような芸術性を問われるようなスポーツはどうしても人間の感性によるジャッジが必要ですし。様々な分野において何でもかんでもAI任せとなるのではなく、やはり最後の最後は“人”でなければ困るはずだし、困らなければいけないのであります!

この国を支える、また支えて行かねばならない“人”の事を真剣に思って、そして熟考に熟考を重ねて、最後まで軸をぶらすことなく、誰もが理解して納得できる政策を国会では論議して頂きたいです。

来年で平成も終わるわけですし、何になるのか、いつ公になるのかまだわかりませんが、その新しい元号の下では、しっかりと胆識を携えた日本のリーダ-が登場してくれることを切に願うばかりであります。

 

 

“知識”、“見識”、“胆識”、を問われる前に『常識』を疑われることの無いように、新元号の下では頑張っていく所存でございます(汗)

新CM公開中! 薄毛治療を相談する
WEB予約

ご予約/お問合せ

頭髪治療・
メンズヘルス