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院長の部屋

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.290 夏休みの宿題

小林一広残暑お見舞い申し上げます。クリニックの夏休みが昨日まででしたので今回は2日遅れての更新となりました。暦の上ではとっくに秋となりましたが、高校野球が始まり、オリンピックも開催され、天皇陛下のお言葉もあり、SMAPも解散する運びとなりましたが、まだまだ暑い日が続いております。コラム読者の皆様に於かれましては、夏の疲れから体調を崩されてはおられませんでしょうか?

前回のコラムで断行いたしました私の予想通り(ホッ 、(´▽`))、小池さんの圧勝で都知事も決定いたしました。さてさてこれからはあの“文春”を味方につけるのが新知事なのか、自民党都議連大ボスなのか、果たしてどちらでしょうか?まあ暫しはキツネとタヌキによる双方のお手並み拝見といったところであります(どちらがタヌキかは読者の選択にお任せいたします)。

オリンピックも終盤にさしかかり、我が国としましては今のところ水泳と柔道あとは体操に卓球あたりでメダルを量産し、その他の種目もかなり頑張っておられるようです。それにしても柔道の選手はほぼ全員メダルを獲得しているにもかかわらず、金メダル以外の選手は皆さん声をそろえて「す、す、す、すみません・・・」と謝られるのはチョッといかがなものかと違和感を持つのは私だけでしょうか?

そもそもオリンピックに出場するだけでも、大変なことであり名誉なことでもあります。しかもその大舞台でメダルまで獲得して褒められこそあれども、叱る人は殆どいないわけですから謝る必要は全くないのではないかと思うのです。

確かに出場するからには金メダルを目指すことは立派なことですが、勝負は時の運とも言いますし、いくら“お家芸”といえども余りにも金メダル至上主義になりすぎるのは如何なものかな~~~と思う次第でございます。

クーベルタン男爵の「参加することに意義がある!」の基本理念は、今回かなり物議をかもしましたドーピングの問題なども含めまして、もはや意味をなさないようなオリンピックとなっております。さて4年後の東京ではこの辺りはどのようなことになっていることやら・・・。
 
では今回のコラムの本題へと移らせていただきましょう。前回のコラムで課されました夏休みの宿題であります「措置入院」についてのお話をさせていただきます。過日引き起こされました本当に悲惨としか言いようのない障害者の施設で勃発した事件でありますが、その事件の当事者が犯行当日の数ヶ月前に措置入院をしていたという事実が問題視されました。

本コラム読者を含め多くの一般の方々にとられましては「措置入院?そりゃ一体どんな入院なの?」と思われたことでしょう。そこでまず精神科の入院についてご説明をいたしますと、これらは「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)」によって規定されております。そこには任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入院、の5種類に分類されています。

通常精神科以外の疾患で身体科に入院される場合は全て『自由入院』と言われ、文字通り入院するのも退院するのも自分の意志で“自由”に決定できるものです。つまり「今すぐにでも入院をして手術や処置を施さねば命にかかわります!」と医師がどんなに説明をしても本人が入院したくなければ、何人たりともその人を強制的に入院させておくことは不可能なのです。

しかし精神科の場合はその疾患の症状によっては病識が欠如した(本人自身に精神疾患が確実にあるにもかかわらず、その病気を治療しなくてはいけないと客観的に自分で判断出来ない)状態を呈する場合が多々あり、その疾患の治療のために本人の意思によらない強制的な入院が生じる場合が上記の任意入院以外の4種類の入院となります。(任意入院は上記の自由入院とほぼ同じと思って頂いて大丈夫ですが詳細は割愛させて頂きます)

それらは強制的な入院ですから、当然その人が自由に生活する権利にいくばくかの制限をかけるものであり、つまりは基本的人権の尊厳にかかわるものであります。そこでその入院を決定することのできる医者は、我が国では精神保健福祉法によるところのお上から“精神保健指定医”という資格を与えられた医師のみ(ハイハイ、この私もちゃんと所持しておりますよ)が判定できるシステムとなっているのです。

通常我が国の精神科における強制的な入院とは、ほとんどが医療保護入院といっても過言ではありません。そしてその入院とは精神保健指定医により入院加療が必要と診断をされ、その患者さんの家族(配偶者、親権者、直系血族、兄弟姉妹、裁判所に選任された扶養義務者、後見人又は保佐人が相当し、いずれもいない場合は市町村長)の同意があって初めて入院が成立するものです。

つまり患者さんに病識がなく、入院加療が絶対的に必要と精神保健指定医が診断をしても家族やそれに相当する人の同意が得られなければ、医療保護入院は成立しないのです。それは患者さんの人権を最低限守るためのものであり、当然必要なものであろうかと思います。

そこで今回の措置入院でありますが、先述の医療保護入院との違いとして一番大きな点は、この入院とは都道府県知事の命によって下される入院ということです。そしてその条件とは精神疾患のその病態において現在“自傷他害の恐れ(自分で自分を傷つける若しくは他人に害を及ぼす恐れ)の緊急性が存在している”ことを『2名』の精神保健指定医が診察を行い、その診断において措置入院が相当であると診断が『一致』しなければ成立しないものなのです。

要するに個人はおろか家族やそれに相当する人達の意思や意見は全く反映されませんので、個人の基本的人権を守るうえでもかなり厳格な対応を要する入院ということとなり、ですから対応できる病院も限られたものとなります。

それだけ精神症状がかなり緊迫し特別な対応を要する場合の入院でありますので、措置入院が何年にもわたって継続されることは無く、そして措置入院からいきなり退院となるケースは私の経験からは非常に稀なものであります。つまり病識はまだ存在しなくても自傷他害の緊急的な恐れが消失したと診断された場合に措置条件が解除(これは精神保健指定医1名の診断で可能)され、それでも加療は必要な場合は多くて医療保護入院に入院形態が切り替えられることが殆どだったからです。

そこでこれは私の一方的な想像ですが、今回のマスコミの報道が真実であれば本ケースは措置入院時に尿中から大麻の使用が認められており、入院時の精神症状があくまでも薬物による“一過性”と診断されたのか、医療保護入院へ切り替えのための家族の同意を得ることが出来なかった(同意をしたことで後々に逆恨みを買うことを恐れて家族が同意を拒否するケースもないことはない)のか、といったようなことがあったのかもしれません。繰り返しますがこれはあくまでも私の想像です!

どちらにせよ数ヶ月後にこのような事件に発展することを措置入院の退院決定時に100%予測することはまず不可能であろうかと思いますが、こうなってしまった今となっては当時の担当医における現在の心痛を思うと同じ精神科医としても複雑な心境であります。

現行の精神保健福祉法における入院形態が100点満点であるとは思いませんし、改定の必要性は時代の流れとともに絶対に必要であります。起こしてしまったいかなる事件に対しても、責任能力が存在すれば当事者は罪を償う必要は絶対にあります。

そこでこのような事件が勃発するといつも私が一番危惧するのは「精神障害者=凶悪犯罪者」と安易にとらえるような報道をマスコミがしてしまうことです。統計的にも凶悪犯罪を引き起こす確率に関しては、精神障害者よりも一般人の方が遥かに高いのです。マスコミは犬が人を噛んでも大して騒ぎませんが、人が犬を噛めば大騒ぎするでしょう。結局マスコミなんてそんなところで商売をする部分が大多数ですから。

ただ本ケースでは犯人が精神障害者であるかどうか、責任能力を問えるかどうか、はこれからの精神鑑定によって決定されるものでしょう。ただ凶悪犯罪を起こす時の人間の精神状態がすべてノーマルな状態なのか、また人格障害と精神障害の線引きは明確にできるものなのかと問われると、それは何とも答えに窮してしまうのであります・・・。

 

 

少し今回は長くなってしまいましたが、「措置入院」について多少はご理解を頂けましたでしょうか?

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