理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.255

コスモポリタン

小林一広

例年の事とは言え、憎き花粉が多量に舞い散る今日この頃でございます。今年もあっと言う間に2ヶ月が終わってしまいました。時節柄「三寒四温」による寒暖の差で体調を崩す方もお見かけ致します。そんな3月でございますが、コラム読者の皆様方はお元気にお過ごしでしょうか?

春はどうしても出会いと別れの季節でございますが、新しい環境に移られた方もこれから移られる予定の方も、出来る限りのポジティブな前向き思考で新天地を開拓されるよう頑張ってください!

ここ数年における我が国の季節の風物詩にもなってきました、旧正月における春節の連休に中国、台湾といった中華圏あたりからの観光客の増加による話題です。最近の円安傾向もあって買い物をするにも普通の買い方ではなく、“爆買い”なるキーワードを生んでしまうような状況になっております。

まあとにかく手当たり次第に“これでもか!”と買って買いまくって帰国されるようで、帰りの飛行機に持ち込む荷物も重量オーバーは当たり前で、その対応で飛行機の出発がかなり遅れる事態まで引き起こしているようです。

大手家電量販店や百貨店などは中国語が堪能なスタッフを相当数用意してお出迎えをされたようで、我が国の経済の活性化を他国のツーリストに委ねなくてはいけない状況も何となく物悲しい感じも致します。

私が毎日通勤で使用する地下鉄の銀座駅の改札付近には縦2m×横7m位の広告が一面に貼ってあるのですが、それがまたこの時季に合わせて日本橋の某老舗デパートの広告になっておりました。そしてそれを初めて見た時に私は正直ビックリしてしまったのでございます。と言いますのもその一面全てが中国語による広告になっておりまして、そこに日本語というものは一切使われていないのであります。

大企業の収益は“過去最高”と言っているところも多いようですが、まだまだ個人的な景気回復が全国的に行きわたっているとは言い難い我が国で、そりゃ~~~少しでも売り上げを伸ばしたい気持ちはわからないではありませんが、もし北京の地下鉄の主要な駅で同じような大きさの日本語だけの“熱烈、歓迎、お客様”的な広告なんか出ようものなら、恐らくその前やその店で暴動が起きますよ、絶対に。

まあ店内の案内を他国の言葉で表示するとか、館内放送をそちらの言語で多少流す位は仕方がないとして、あれだけの大きさの看板(と言っても過言ではない代物です)に一切自国語を記載しないという神経にはちょ~っと首を傾げてしまったわけであります。

同じく私共のクリニックがございます銀座中央通りは、大型バスが駐停車禁止のところでそういった爆買いされるツーリスト待ちをするのですが、皆さんもご存じのとおり決して集合時間を厳守されないようで、延々とそのようなバスが止まっていると明らかに交通渋滞の原因にもなりますし、街の景観を損なってもいるように思えます。

我が国も2020年のオリンピックに向けて、当分はこの円安状態が続くようであれば東京を含め各観光地は世界中からのツーリストで溢れかえってしまう傾向が拍車をかけるのは明らかです。となれば好むと好まざるとにかかわらず、受け入れる側の我々としましてはそれなりの覚悟と準備が必要になるわけです。

先日作家の曽野綾子氏が「これからの少子高齢化の日本に於いて、労働移民は受け入れざるを得ないが、居住区は人種別に分けた方が良い・・・」といった内容のコラムを新聞紙上で発表されこれが“大炎上”をしていることをご存知の方も多いと思います。

そりゃ~遠路はるばる異国の地に労働のためにやって来て、右も左もわけわからん状態でずっといるよりは、せめて住む所くらいは同じような言語や宗教観や生活習慣などの共通認識を持った人たちと一緒の方が生活しやすいであろうということなのかもしれません。

しかし過去の歴史がそれをやって悲惨な差別社会を生んでしまった事実がしっかりとあるわけですから、繰り返すようなことを肯定する発言はちょっとどうかですよね。これは同胞レベルにだって「部落差別」なるものが存在していたりしたわけですから、この手のことを語るのであればもう少しデリケートな配慮が必要だったのではないでしょうか。

そんなわけでこれから我が国におきましては益々色々な人達と上手くやっていく術を身につけねばならない時代へと突入致します。これらが何か“ボタンの掛け違い”のようなことから、間違っても「テロ」などへと変遷しないように、させないように気を付けて参りましょう!

 

 

他国の方より “自宅”の方との関係調整の方が何よりも困難であることは百も承知ですけど・・・(泣)

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