理事長の呟き

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.224

偽装か?誤表記か?

kobayashiDR


今年もいよいよ残り2ヶ月となりましたが、先日までは日本中が台風被害で右往左往しておりました。こうなると我が国の季節感が地球温暖化によって明らかに変えられている事を認めるしかない模様です。そんな天候不順な晩秋となりましたがコラム読者の皆様方は健やかにお過ごしでしょうか?

前回当コラムに初登場致しました我が家の“背後犬”も、来月に初めてのお誕生日を迎える予定で多少の落ち着きは見せてはいるものの、未だに隙を見せると背後から襲ってきます(笑)。またこのコラムでも無責任に心配しておりました2つの超人気ドラマの後番組達は、何と恐ろしいことにNHKとTBSで明暗がはっきりと出てしまっているようですね~。キムタク、ピ~~~ンチ!

そんな年の瀬も近づく今日この頃、関西方面では有名ホテルのメニューの内容が“偽装”か?“誤表記”か?で、大騒ぎ(東京の名門ホテルにも飛び火しているみたいですが・・・)になっております。

そもそも偽装とは「ある事実をおおい隠すために、他の物事・状況をよそおうこと」となっております。つまり故意に事実を隠ぺいするわけですから、そこに他意は十二分に存在しているわけですよね。一方誤表記とは誤記と同じ意味でして、「誤って書く事、書き誤り」となっていますから原則としてそこに他意は全く存在していないはずです。

恐らく偽装と誤表記では、後々での法律的な罪の重さがかなり違うようですから、ホテル側としては自分たちの受ける傷を最小限に止めておきたい一心でこのような会見を最初にしてしまったのでしょうね。

まあそれでも他意があろうがなかろうが、お客さんが騙されてしまったという事実は覆すことは不可能ですから弁明のしようもありません。では仮にもし初めから「あれは全て偽装でした、申し訳ございませんでした」と言っていたらマスコミの対応も変わっていたのでしょうか?

多少時間のズレはありますが、みのもんた氏が例のご子息の件で当初から「息子の責任は親の責任です。番組は直ちに降板します」と言っていたら、これもマスコミのその後の対応は変わっていたのでしょうか?

どちらの場合も「これだけの騒ぎになったのは初動の対応に大きな誤りがある!」と危機管理の自称専門家達は訳知り顔でコメントをしていました。では初めから「私(達)が悪うございましたぁぁぁ」と土下座でもしていれば、これほどマスコミは騒がなかったのか?

私の予想では確かにマスコミの対応は変わると思いますが、それはただ単に騒がないのではなく違った方向からのbashingに変わって、結局は同じように騒ぎ立てるような気がしてなりませんが皆さんは如何でしょう。

とにかく最近の我が国のマスコミの風潮として、獲物が弱ってくるとここぞとばかりに一気呵成で攻め込む傾向が顕著ですよね。いい例がこのコラムでも何度も言っていますけれど福島原発事故直後の東電への対応ですよ。大スポンサー様であるがために、当初はビビリながら遠慮がちに他社の出方を伺いつつ軽いジャブ程度であったのが、もうこれなら何を言ってもほぼ大丈夫!といった世間の風を感じてからはあらゆる論調が一気に“みのもんた”へと変身しました。

こんなことからも何か社会全体が他人のミスや過ちを少しでも発見したら、皆でその重箱の隅をつつくように責め立てる風潮にどんどんなっている気がして仕方がありません。昨今における学校内のいじめ問題及びその報道だって、スポーツ関連の体罰問題及びその報道だって、結局は全てこのような時代背景の縮図に見えてしまうのであります。

「どうせ皆がやっているのだからバレなきゃ多少はいいだろう」、「今なら大丈夫そうだから皆で寄って集って叩いておこう」これはまさに“貧すりゃ鈍する”思考回路の現れそのものと言えるのではないでしょうか。みんなと一緒が安心安全と思い込む国民性は今の時代も根強く残っており、出る杭は打たれるか引っこ抜かれるかのどちらかです。

打たれない程度に出ているか、引っこ抜かれないくらい巨大化するか、でもしない限り生き残ることは難しい我が国ですが、そのあたりをバランスよくかいくぐる術としての“偽装”や“誤表記”だとすれば、年の瀬に向けまして何とお寒いお話でございます。

 
 

勿論我が家に於きましては“偽装”も“誤表記”も同罪の磔獄門ですぅぅぅぅ(泣)

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