この記事の監修者

医療法人社団ウェルエイジング
Dクリニック東京 メンズ

事務長 加藤 知久 (かとう ともひさ)

髪に関する美容業界を経て、1999年にDクリニック名古屋の前身である錦クリニックに入職。入職当時より事務長としてクリニック運営に尽力してきた。日本における発毛治療分野の黎明期からこれまでの変遷を知る。
数年前に住まいを名古屋から東京近郊に移し、Dクリニックの中で最大規模を誇るDクリニック東京 メンズ の事務長として、スタッフ教育、業務改善、接遇強化に取り組み、毎日さまざまな髪のお悩みを持つ患者さまに真摯に向き合っている。

AGA(男性型脱毛症)には、さまざまな治療法があります。その中で、日本皮膚科学会の「男性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」において最も推奨できる方法とされ、さらに手軽に治療できるとされているのが、医薬品を用いた投薬療法です。
2018年6月現在、厚生労働省に承認されているAGA治療薬には、ミノキシジル配合薬、デュタステリド配合薬、フィナステリド配合薬の3種類あります。この中で内服薬として用いられているのは、デュタステリド配合薬とフィナステリド配合薬の2種類になります。
そこで、AGAの代表的な内服薬であるデュタステリド配合薬とフィナステリド配合薬について、詳しくご紹介します。

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AGA治療薬として日本で初めて認可された「フィナステリド」

フィナステリド配合薬は、AGA治療薬として日本で初めて認可された薬です。本来は、前立腺肥大の治療および緩和を目的として開発された薬でしたが、1997年にAGAの治療薬としてアメリカ食品医薬品局(FDA)に認可され、商品名「プロペシア」として広くAGAの治療薬として世界各国で使われるようになりました。日本では2005年10月に、厚生労働省によってAGA治療薬として承認されました。

フィナステリドは、AGA症状に対して次のような働きがあるとされています。

まず、AGAの原因は、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という還元酵素と結合し、「ジヒドロテストステロン(DHT)」が産生されることにあります。このジヒドロテストステロンは、毛根の基底部で毛細血管とつながり栄養素を取り込む毛乳頭にあります。体の中で分泌される男性ホルモンの情報を受け取りながら細胞内で利用できるように変換する受容体「アンドロゲンレセプター(AR)」と結合して、ヘアサイクルの乱れを引き起こす脱毛因子となります。

5αリダクターゼにはI型とⅡ型がありますが、フィナステリドはAGAへと進行する過程にあるⅡ型5αリダクターゼの働きを邪魔する作用があります。数ヵ月間投与してジヒドロテストステロンの量が減少することでヘアサイクルが整い、薄毛の改善に効果があるとされています。

フィナステリドの副作用について

内服薬は効果が期待できる分、副作用のリスクを完全に排除することはできません。プロペシア錠(MSD株式会社)の添付文書によると、日本国内で行われた長期投与試験期間中(1年間)における副作用(臨床検査値の異常変動を含む)の評価試験では、服用者のうち1.1%(3例)に「リビドー減少(性欲低下)」が、0.7%(2例)に「勃起機能不全」などの副作用が認められました。また、まれにですがわずかながら、食欲不振や全身の倦怠感(肝機能障害)の症状が現れることもあります。いずれの場合も、気になる症状が現れた場合は服用を中止し、すぐに医師の診療を受けてください。

ジヒドロテストステロン産生の抑制効果があるとされる「デュタステリド」

デュタステリドを配合した薬は、おもに「ザガーロカプセル」の名称で販売されています。

デュタステリド配合薬もフィナステリドと同様、前立腺肥大症の患者への治療薬として開発された薬です。イギリスの製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が2001年にAGA治療薬として販売し、日本では2015年9月にAGA治療薬として承認されて2016年から販売されています。デュタステリドの効果のしくみもフィナステリドと同じで、5αリダクターゼという酵素を阻害し、ジヒドロテストステロンの産生を抑制することでAGAの症状を改善する効果があるとされています。

デュタステリドの副作用について

ザガーロに添付されている文書によると、「国際共同第II相試験」「第III相試験」(2010~2012年)において、ザガーロを投与した557例(日本人120例を含む)のうち、臨床検査値異常を含み副作用の報告がされたのは95例(17.1%)でした。報告された副作用には、次のような精力減退に関するものがあります。

  • ・勃起不全(ED)

全体24例(4.3%)/日本人6例(5.0%)

  • ・リビドー減退(性欲減退)

全体22例(3.9%)/日本人7例(5.8%)

  • ・精液量減少/射精障害

全体7例(1.3%)/日本人2例(1.7%)

また、精力減退以外の重篤な副作用としては、肝機能障害や黄疸(発症頻度は不明)が報告されています。発現率が1%未満のものとしては発疹、頭痛、抑うつ気分、乳房障害、腹部不快感があり、さらに頻度不明の副作用として蕁麻疹(じんましん)や食欲不振、全身の倦怠感などが報告されています。なお、ザガーロとED治療薬は、飲み合わせが可能です。副作用の効果を減退させる目的でしばしばED治療薬を併用する人もいます。

フィナステリドとデュタステリドの違いについて

フィナステリドやデュタステリドは、いずれも5αリダクターゼの作用を妨げ、ジヒドロテストステロンの産生を阻害することでAGAの進行を遅延させることを目的とした薬です。そのため、この2つの成分が入った薬を併用して服用することはありません。また、1型の5αリダクターゼはおもに全身の体毛に分布しているのに対し、2型の5αリダクターゼは頭頂部や前頭部の毛包(毛根を包む組織)に多く存在していることがわかっています。フィナステリドは、このうち2型にしか作用しないのに対し、デュタステリドは1型と2型の両方に作用するというのが大きな違いです。

そのため、一般的にはデュタステリドのほうが症状の改善に効果があるとされています。デュタステリドが含まれるザガーロの販売元であるグラクソ・スミスクラインが公表しているデータによると、頭皮の直径約2.5cmあたりで、フィナステリドの含まれるプロペシアでは57本増毛したのに対して、ザガーロでは90本増えたとされています。

フィナステリドとデュタステリドの服用上の注意点

フィナステリドとデュタステリドの服用上の注意点は、多くが共通しています。注意点には次のようなものがあります。

  • ・服用できる人

フィナステリドとデュタステリドの服用は成人男性に限られており、女性や未成年は服用できません。また、女性が男児を妊娠している場合には、胎児の生殖器などの発育に影響を及ぼすおそれがあるとされています。皮膚からの成分吸収の危険を回避するため、妊娠中の女性は薬に触ることも止められています。

  • ・献血の禁止

フィナステリドとデュタステリドの服用中の献血は禁止されています。服用を中止しても、フィナステリドの場合は1ヵ月、デュタステリドの場合は6ヵ月の休薬期間をとる必要があります。

  • ・服用期間

フィナステリドとデュタステリドの効果が表れるまでには、通常6ヵ月の服用が目安となります。また、服用を中止すると再びAGAの症状が進行し始めてしまうため、必ず主治医の指示を守って服用を続けるようにします。

  • ・耐性が発生する可能性

デュタステリドはステロイド系の薬であるため、長期間の服用によって耐性(薬品の効果が少しずつ薄れていくこと)が生まれる可能性があります。

  • ・1日1錠の服用規定を守る

デュタステリドを成分とするザガーロの服用は、1日1錠と定められています。飲む時間に規定はありませんが、基本的に前回の服用から24時間以上の間隔を空けて服用するようにしてください。

フィナステリドとデュタステリドの成分が含まれた薬の入手方法と注意点

フィナステリドを成分とするプロペシアと、デュタステリドを成分とするザガーロは医師処方薬であり、薬局やドラッグストアでは購入できません。必ず医師に処方してもらってください。いずれも頭髪の専門クリニックAGAの外来診療がある病院で処方を受けることができますが、ザガーロは取り扱っている病院があまり多くありません。

また、最近は海外から個人輸入で購入するケースも見られます。しかし、偽薬が販売されているケースも多く、厚生労働省も注意を喚起しています。偽薬は効果がないだけではなく、健康被害が出る可能性もありますので絶対に避けてください。

メンズヘルスクリニック東京では、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬と外用薬を組み合わせた600以上のパターンから、一人ひとりに合わせたオリジナルの処方を行っています。これらのパターンは、メンズヘルスクリニック東京をはじめとするヘアメディカルグループ全体で190万人を治療してきた実績から導き出されたものです(※)。

頭髪に関して不安をお持ちでしたら、メンズヘルスクリニック東京、あるいは頭髪を専門に扱うクリニックで診察を受けてみてはいかがでしょうか。クリニックで血液検査を受け、持病や常備薬などがあれば専門の医師に相談した上で、AGA治療薬の服用が適用状態にあるかどうかを確認することができます。

※1999年から2017年のヘアメディカルグループ延べ患者数

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個人個人で髪の悩みはさまざまです。同じような症状でも原因や治療方法が全く違う場合があります。
ご自分で判断せずにクリニックにご相談ください。AGAは早めの治療が効果的です。

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