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院長の部屋

〜アンチエイジング医療に邁進する精神科医のひとり言〜

Vol.303 The Accountant

小林一広つい先日に「明けましておめでとうございます」とご挨拶をさせて頂いたと思っていると、もう3月に突入してしまいました。スギ花粉は昨年よりも多く飛散するようですし、これから年度末に向けまして何かと慌ただしくなってまいりますが、コラム読者の皆様方に於かれましてはお変わりなくご健勝のことと存じます。

来月になりますと我が国では新年度ということで進級、進学、人事異動等で生活環境が変わる方も多いと思います。その人事ということでは、トランプさんは自分の側近の人事に関しては未だにバタバタしているようで、まだまだ落ち着いた政権運用が出来ていないご様子です。

とは言え、あれだけの批判を受けて、人事もままならなくて、相変わらず突拍子もないことを口走っても、世の中が大混乱に陥ることもなく比較的平穏無事でいるということは、ひょっとしたらアメリカ大統領なんて誰がやっても大差はないのかも・・・、とつい思ってみたりもしますが皆さんは如何でしょうか?

東京都の初の女性知事さんも、今年の都議会議員の選挙までは下手を打てないからなのか当初の勢いで突っ走るようなこともなく(出来ず?)、嵐の前の静けさなのかどうかわかりませんが、まあ何となく都政もアメリカと同じで様子見のような状況が続いております。

そんな世間はともかくとして、今回のコラムは最近見た映画のお話であります。邦題は『ザ・コンサルタント』となっております。1月に公開されておりますので、既にご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。主演は2013年のアカデミー賞、ゴールデングローブ賞で作品賞をとった「アルゴ」で制作、監督、主演までやってのけたベン・アフレックでした。

映画のストーリーに触れすぎますとネタバレをしそうですので、あまりそのあたりには触れずにおきます。とは言えある程度のお話をしない事には今回の私のコラムの核心に届きませんので少し語らせて頂きますれば、この主人公とは表向きは田舎町のしがない会計士です。

余談ですけど原題は『The Accountant』つまり『会計士』となっておりまして、何故そのような邦題にしたのか私的には理解に苦しみまして、全く原題のままで問題ないような気がするのですが・・・。

そして裏の顔は麻薬カルテル、武器商人、殺し屋、マネー・ロンダリングの達人の裏帳簿を完璧な闇の会計術で仕切り、凄腕のスナイパーでもあるという“裏社会の掃除屋”なのでありました。

そこからお話は色々な方向で進むのですが私の核心とは、この主人公が幼いころから“発達障害”の診断を受けており、所謂一般社会に於いて適応し辛いタイプの人間であり、それでまたこの手によくありがちなお話ですが、ある特殊技能に関しては超が付くほど人並み外れた才能(今回は数学、統計学に秀でております)をお持ちなのであります。

診断的には自閉症、アスペルガー症候群と言ったところかと思います。このような診断を受けた子供達をじっくりと腰を据えて教育を行ってくれる場所があれば、おそらくその超特異的な稀なる才能を開花させる確率も上がるのでしょうが、我が国においても現在の教育環境とはある程度の集団生活に適合しない場合には、どうしてもはじき出されてしまうシステムになっていると言わざるを得ません。

本映画においてもそのあたりの描写や症状、またそれに対して家族間で問題視されてしまう部分やその苦悩の表現も非常に上手く描かれていたように思います。私の記憶が若干曖昧なところもあり表現に間違いがあるかもしれませんが劇中こんなシーンがありました。

そのような障害を強く疑われる子供を持つ親に対して、この映画に登場する主治医は「この子は病気ではない。ただ皆と同じシャツを着ることが嫌いなだけだ・・・」とその両親に説明をする場面には、正直同じ精神科医(発達障害や小児・思春期精神医学の専門ではないにせよ)として「こりゃ~~~1本取られたなぁぁぁ」と感心どころか感動すら覚えたセリフでありました。

自閉症、アスペルガー症候群とはまた違う疾患ですが発達障害の一概念として、ADHD(特に最近では「大人の」がその頭につく傾向が多い)に関しても様々な場面で見聞きすることが増えている印象があります。では本当にこのような疾患が単純に増加しているのかと言えば、私の考えからするとそんなに急激に増えているとは思っていません。

ただこれまでは何となく周囲の人や環境がうまくカバーしたりフォローが出来ていたりしたため、突出して露見せずに過ごすことが可能であったケースが、昨今の人間関係や社会通性によって否応なしに炙り出されているために、いかにも症例数は増えているかのように見えているだけなのだと思うのです。

特殊な才能なのか、単なる症状なのか、それは取り扱い方ひとつで大きく変わってしまうものなのですから、本人にとっても家族にとっても社会にとっても、彼らが上手に適合出来る環境調整をすることが一番大切なのだとつくづく思う2017年早春でありました。

 

 

そういえば私、人が持っていないようなシャツ沢山持っていますけど・・・(爆)。

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